５．せんろはつづくよ どこまでも
「ふにゃ〜……ねむたいの……でもぱうんおにーたんさがすのー」
決然としつつも眠たいパウンちゃんは、ふらふら千鳥足で歩きながら列車前方、即ち運転室に向かっていた。もちろん本猫はそんなことは知らない。無意味に歩いているだけである。
「にゃあ……ねむたいの………とりしゃんいないのー」
発言内容も意味不明であった。多分何を言ってるか分かっていない。
「おにーたーんどこー」
ここは一等客車。客室はコンパートメントになっているため人間の姿は見えない。無人の暗い廊下をほてほて歩く仔猫……怪談話のネタになるかならないか、境界線上の光景である。可愛らしすぎて怖くないかもしれないが。
「しゅきんぶるおにいちゃんもいないの……どこー」
自分が何でこんなところにいるのか、多分忘れているパウンちゃんであった。
「おにーたんどこー……おにーたーん」
そろそろ泣き出す５秒前。
「ふ……ふみぃ………みぃ〜おにーたーん」
無人の廊下は静まりかえっている。おそらく、乗客は寝静まっているのだろう。物音も聞こえなければドアが開く気配もない。ほとんどの部屋で明かりも消えている。
ひとりで歩くのが寂しくなってきたパウンシヴァルは、半分泣きそうになりながら前方に光を発見した。
「にゃ……あかるいの」
それが運転室の扉の下から漏れる光だということはもちろんパウンちゃんには分からない。
「おにーたーん！！」
不思議な短絡思考でそう決めたパウンちゃんは、ダッシュで転がりつつその光に向かって突進した。
「パウンどこ行ったのー出ておいでー」
「おーいスキンブルの弟よー。ごはんあげるから出てきなさーい」
「パウンー迷子になったときは迷った場所に戻るのが原則だよー」
「おいしいごはんだぞー。滅多に開けない上等の猫缶だからなー。何せ値段がいつもの奴の倍するんだぞ。トップブリーダーもご推奨って奴なんだぞー」
「でもそれあんまりおいしくないよー」
緊迫感に欠ける捜索隊二名である。
「いないなあ」
「いませんねえ」
「この時間だからどこかの部屋に入っちゃったってことは多分ないよなあ」
「このドアの下はパウンでもくぐれないと思うよ」
「この廊下をずっと行ったのかな？ どこまで行ったんだろう」
「運転手さんに訊きに行こうか？」
しつ（後略）。
しかし意思伝達は何となく成り立っている辺りがすごい。さすがは猫マニア車掌と鉄道猫のコンビである。
困ったふたりが立ち止まって顔を見合わせたとき、前方より悲鳴が聞こえた。
「おにーたーん。おにーたんあけてなのー」
かりかり。パウンシヴァルは明かりの漏れてくるドアを引っ掻いた。
「ぱうんはいりたいのー」
かりかりかり。
「ん？ スキンブルか？ ご苦労さんだな」
中で運転手さんが気付いてくれたらしい。ドアが開く。
パウンシヴァルの顔が輝いた。あたかも海が割れる奇蹟を目前にしたモーゼの如く……と言うにはちょっと眠そうだったが。
「にゃあああああ！！ おにーたーん！！」
「わわわわわ？！ なんだぁ？！」
「おにーたんおにーたんおにーたぁん！！！」
「何だなんだこの猫？！ スキンブルじゃないのか？」
運転手氏は驚いたようだが、スキンブルに慣れている分順応は早かった。
「どうしたんだお前？ 迷子か？ 飼い主はどこに行ったんだ」
「ふみゃあ……おにーたんいないの？」
「そんな不安そうな顔しなくても大丈夫だぞ。ちょっと待ってなさい、すぐ飼い主さん探してあげるから」
「みぃ〜みぃ〜」
「ほらおいで。可愛いなお前」
「みゅう」
運転手氏は親切にもパウンを抱っこし、車掌室に連絡を取るためインターコムをとった。
「よしよし泣かない泣かない…悪いな、俺はここを離れるわけには行かないから一緒には探しにいけないけど」
「みぃ」
「……可愛いな、お前」
「にゃ？ ぱうんかわい？」
「う〜ん……可愛い」
なんだかはからずも誰かのような反応をしてしまっている運転手氏であった。
「みぃ……おにーたん……」
パウンはまだこだわっていた。
「おにーたんどこー？ どこいっちゃったのー？ ぱうんいいこにするからでてきてよー」
これだけ見れば美しい兄弟愛である。しかし、問題はもっと根元的な部分をパウンが忘れているという事実であった。
「おにーたん……でてきてよー」
半泣きになりながらパウンは運転室をうろつきまくった。「……あれ？ いないのか、デイヴの奴…車掌室、出ないな」
インターコムに向かっていた運転手さんが呟く。
「にゃ？ これにゃに？ なんかひかってるの。おもしろいの」
運転台の上には当然ながら、様々な操縦ボタンやらレバーやら計器やらがある。そして、普通こういうものは、猫が上でうろつくことなど想定して設計されてはいない。
「にゃ。おしてみるの」
従って、パウンちゃんが上でいたずらをしようと思ったら、やりたい放題なのであった。
「ぽちっと……うにゃ？！」
「わーっっ！！！ 何すんだこの猫はー？！」
とりあえずボタンを押そうとしたパウンは、間一髪のところで運転手さんに捕獲された。
「にゃにゃにゃにゃにゃ」
じたじた。パウンちゃん首の後ろを捕まえられて暴れるの図。可愛い。
「あああああびっくりした………怖いことする猫だなおい」
「みぃ……だめにゃの？」
パウンシヴァルはちょっと首を傾げた。スキンブル直伝のおねだりポーズ。年長の猫たちだけでなく、人間の大部分に対しても絶大なる威力を発揮する、最終兵器的ポーズである。
「か……可愛い…！！！」
そして、運転手さんは人類の大部分の方に属する人であるようだった。
「でも、ここに乗るのは駄目だからな。危ないから」
「にゃ……だめにゃの…」
しかし運転手さんは自らの職業的使命を忘れなかった。立派である。
その時、真夜中に非常識な足音と共に声が飛び込んできた。
「今の悲鳴、何ですか？！」
「にゃー！！」
車掌さんと鉄道猫君が運転室を覗き込んでいる。
「あー！！ パウンこんなことにいたの！！」
「あー、しゅきんぶるおにいちゃんなのー！！」
「今の悲鳴は…」
「いや、この猫が操作盤をいたずらしようとして…」
「パウンどうしてこんなとこにいるの？！」
「ぱうんおにーたんさがしてたのー」
「おにーたんって、タンブルは明後日の夜まで会えないってさっき言ったじゃない」
「ぱうんおにーたんにあいたいの」
「だからそれ無理だってば！！ さっき言ったじゃない！！」
「みゅー？ おにーたんどこー？」
「あああああ……パウン寝ぼけてる…」
スキンブルは頭を抱えた。とりあえず、何をやらかすか分からないパウンを操作盤の上から取り除く。そのままずるずる引きずって運転室から退去させる。
「あにゃー……おにーたんどこー。ぱうんおにーたんさがしてるのー」
「あのねパウン、タンブルは今遠くにいるの！ しばらく会えないの！ わかった？」
「み……ぱうんおにーたんにあいたいの」
「……………」
スキンブルは再び頭を抱えた。
「何も問題はないんですか？」
「危ないところで阻止しましたから」
「それはよかった…」
人間の方はまともな会話を交わしている。猫を相手にしているときとはやはり態度が違う。いいことである。同じだったら非常にいやだ。
「とにかくパウン、ここでその辺無闇にさわっちゃ駄目だよっ。ここはね、すっごくすっごく大事な場所なんだから。分かった？」
「みゅ」
パウンはやっぱりぼーっとしたままだったが、とりあえず頷いた。
「ああ……不安だ………」
スキンブルは三度頭を抱えた。
６．たのしいたびのゆめ はこんでる
「くー………すぅ………みゅ……うにゃあ……なぅー…………おにーたーん…………………」
パウンちゃん、周囲の猫及び人間をパニックに叩き込みつつ平和に熟睡（寝言付き）の図。まあ、真のパニックは起こる直前でくい止められたからこそだが。
「……平和な顔して寝るなあ…」
スキンブルは呆れてパウンシヴァルを眺めた。
寝ぼけたままふにゃふにゃと付いてきていたパウンがついに眠ってしまい、一番後ろの車掌室まで運搬するのはしんどいのでとりあえず途中の廊下の窓辺で休憩中である。
寝てくれているなら迷惑はない（それに可愛い）ので、スキンブルは車窓から見える光景を眺めることにした。
「あー。いつ見ても綺麗だよねー」
色とりどりの街明かりが、地上に降りてきた星々のようにきらめきながら窓の向こうを流れて行く。初めて列車に乗ったときから、彼の心をとらえて放さない光景だ。
「良いなあ……なんか、ほんとに夢みたいなんだよねー。人間が作ったものなんだよね、すごいなー」
この世に人間がいなければ夜はもっともっと暗いのだと、いつだったかマンカストラップが言っていた。「人間は暗いのが嫌いなんだよ。人間の目は、俺達ほど暗いところで見えないから、暗いと怖いんだ。だから人間は、夜でも明るくしようとするんだよ」と。
「街明かりが全然なくて、月と星の光だけの夜、か……どんなだろ？ 想像つかないや」
都会っ子猫なスキンブルであった。
人間がいても、昔はもっと夜は暗かったとオールド・デュトロノミーも言っていた。暗い明るいはともかく人間はいない方が絶対良いとタガーなら言うだろうが、スキンブルの意見は違った。
「列車作ったのは人間だもんね。あんな綺麗な街明かりも、人間がいるから見られるんだもんね。人間がいなかったら僕列車に乗れなかったんだもんね」
そう主張したらそんなこと言うのはお前だけだと全員に突っ込まれてしまった（マンカスだけは「そうだね」と言ってくれた）が、彼の堅い信念は揺るがなかった。まあ、この程度で揺らぐような信念では、鉄道猫を名乗る資格はないと言えるだろう。
「………ふにゃ〜…にゃ？ しゅきんぶりゅおにいちゃん？」
「あ、パウン起きた？」
「みゅ」
パウンシヴァルは目をこすりながら起き上がった。
「にゃ？ ここどこ？」
「列車の廊下だよ。パウン、とりあえず運転室にはもう行っちゃだめだからね」
「だめにゃの？ おもちろそうだったの」
「だーめ。あそこはパウンが遊んで良いところじゃないの」
「みゅ〜」
「ふくれてもダメ」
「みゅ」
パウンはやっぱりちょっとふくれた。だが、普段なら最初に「かわい〜」と言ってくれるスキンブルは、この件に関してだけは決して譲らない誇りある労働者であった。
「ほらそんなことより、パウンも窓の外見てごらん。すっごく綺麗だから！！」
「にゃ？ どんなの？」
素直に従うパウン。可愛い。
「ほら。綺麗でしょ？」
「……にゃぁあ！！ しゅごいの！！ しゅごいの、いっぱいひかってるの！！！」
「ねー？！ すごいでしょ！！ これがね、一番楽しみなんだよ、列車に乗るとき！ もうひとつは運転室にいるとき、向こうから来た列車と擦れ違うときだけどねー」
「しゅごいのしゅごいのしゅごいの！！ ぱうんこんなのみたことないのー！！ しゅごいのー！！！」
興奮のあまり手足をじたじたさせているパウンシヴァルは、スキンブルの言うことを聞いていなかった。
「気に入った？」
「にゃー！！ しゅごいのー！！」
「じゃ、車掌さんとこのお部屋でこれ見ててね。列車の中うろつかずに」
「みゅ〜…しゅごいの……」
やっぱり聞いていなさそうである。ガラス窓にべったり張り付いて、おもちゃ屋のショーウィンドウの前で動かなくなる幼児のように目をきらめかせて夜景を眺めている。
「う〜ん。パウン可愛い……」
「しゅごいの〜……」
どうやら大人しくなってくれそうなパウンだった。
……もっとも、「しゅごいの〜もっとみるの〜」と言って窓にへばりつくパウンを引き剥がして車掌室まで運搬するのはすごく大変だったが。
「いや〜、さっきはびっくりしたなあ。スキンブルの弟なんだって？ 可愛いけど、無茶する子だなあ」
「弟じゃないんだけど〜…ちゃんと言っといたからもうやらないよ。でも可愛いでしょ？」
パウンを車掌室に引きずっていって車掌さんに押しつけ、スキンブルは運転室で運転手さんとなごんでいた。
「でも、あんな可愛い猫が運転してる列車ってのもなんだか良いなあ」
「猫が運転してる列車？！ すごーい……けど、それって無理だよねー」
実際、列車のお仕事に関しては実に冷静で理性的なスキンブルである。列車自体に関しては大好きすぎてしばしば理性がふっ飛ぶのだが。というより、この場合運転手さんが無茶なのですけどね。
「列車は人間が作ったものだもん。猫は運転できないよー。それに、猫は普通列車には乗らないもんね」
「また弟連れて来てくれるか？ スキンブル。きっとお客さんも喜ぶぞ」
「あ〜……それも無理だと思う」
パウンが帰ったら、タンブルとマンカスによってもう二度と軽々しく列車に乗ったりしないように厳しく躾られるに違いない。目に見えている。
今後パウンがどんなに騒いでも、絶対に駅に近寄らせてももらえないだろう。駅は群れのテリトリーから少し離れるから、普段はスキンブル以外の猫は近寄らない。おそらく、そのうちパウンも忘れるだろう。
（忘れなかったら……ちょっと怖いけど、その時は二代目鉄道猫として教育するかな。でも多分、忘れるよね。パウンにはパウンの生き方があるんだし）
ひょっとしてそれが、いつも言っている「とりしゃんみたいにおそらとぶのー」の実現だったりしたら、さらに怖いが。別の意味で。
「……深く考えるのやめとこ」
スキンブル君いきなり逃避。
だって実績（前科という方が近いが）あるし。このパワーだと自力で魔法とかマスターしかねないし。ミストが教えたりしないことを祈るのみである。誰に祈ればいいのか知らないが。
「明後日の夜には帰れるよね。それまでパウンが無茶なことしないように見張んなきゃ……どうしよう。ごはんに睡眠薬とか入れられないかな」
犯罪である。ちなみに傷害罪…のはず。でも、猫に人間界の刑法は適用できませんし。しかし、それ以前に睡眠薬ごときで寝たりしないような気がするのは何故だろう。
答は簡単だ。パウンだから、である。ちなみに、スキンブル自身も、列車の上では睡眠薬飲んでも寝ないし毒飲んでも死なないだろう。これも理由は、スキンブルだからである。理屈ではないのですね。恐い話だがある意味。
「う〜ん……どうやったらパウン大人しくしててくれるかなー」
初めてマンカスやタンブルの苦労の片鱗を実感したスキンブルシャンクスだった。
そして結局彼が選んだ道は、見ていないところでいらんことをされるより連れて歩いて見張ることであった。言うまでもなく、本音は「パウンと一緒に列車で遊ぼう！！」である。
「パウン！ お兄ちゃんがネズミ捕りを教えてあげよう！！」
「にゃあ！！ ぱうんねずみとるの！！」
「お、スキンブル弟にネズミ捕り教えるのか？ がんばれよー」
「もう、車掌さんいたらネズミ出てこないよー」
「ね、おにいちゃん、ねずみしゃんであそんだらだめ？」
「何する気なのパウン……」
「おにいちゃん、あのねぱうんねごきぶりしゃんふんずけちゃったの」
「足洗ってもらってきなさい！！ ああっパウンのピンクの肉球が茶色に！！」
「きゃー！！ ゴキブリがつぶれてるわー！！！」
「ぱうんねむたいのー……ねるのー」
「…ってパウン、通路の真ん中で寝ちゃダメだってば！ 踏まれるよー！！ こら起きろー！！」
「むにゃむにゃ…もっとたべゆの〜」
「お約束なようでちょっとずらした寝言は良いから、とりあえず移動してから寝なさい！！ パウンー！」
「わ？！ スキンブル、何でお前の弟こんなところで寝てるんだ？！」
「パウンに訊いて……ああほら車掌さんに踏まれるとこだったじゃない」
「みゅ……おいちいのー」
「く〜…………すぅ〜……ふみゃ…………うにゃあ〜………………おにーたんぱうんねーれっしゃのってゆの〜たのしいのー……」
「……パウンってそう言えば寝言うるさかったっけ…」
スキンブルと一緒に列車の中をうろつき回って疲れたおかげか、何とか本格的に寝てくれたパウンちゃんだが、眠ったあとも静かにはならなかった。延々とアホな寝言を続けている。まあ、可愛いのだが。
「お？ スキンブル、弟寝ちゃったのか？ うんうん、猫だもんなー。寝てても可愛いなー。あ、そうだ、写真撮らせてもらって良いか？ 写真コレクションに是非加えたい」
…そういうものを作っているらしい。
「スキンブル、せっかくだからお前もその横に寝て…そうそうそんな感じ。うん、可愛い可愛いぞふたりとも。ああ、いいなあ猫って……」
ふわふわもこもこ丸っこい仔猫が寝ている姿は、確かにとっても可愛い。あったかいし。
スキンブルはついでなのでリクエストにお応えすることにし、パウンにひっついて丸くなった。
「ああ、今日は疲れた…次の駅に着くまでちょっと寝よっかな」
「おにーたん…ぱうんおなかしゅいたの……」
「おおっ可愛い！！ よしよしそのままくっついてろよ…。よしもう一枚」
ぱしゃぱしゃ。ちなみに、使い捨てなどではないかなり立派なカメラである。こんなもの、職場に持ち込んで良いのだろうか。それよりも問題なのは、フラッシュお構いなしに寝まくる猫たちの方だが。
「うにゃぁ〜ぱうんとぶのー」
ころころころ……。
とぶのーと言いながら転がるパウンちゃんであった。
ころころころころころぽてんぽてんころころころころ。車掌室の窓枠の上を転がり、転がり落ち、しかし全く目を覚ます様子もなくさらにしつこく床を転がり続ける。寝相の悪さもここまで来ると感動的である。アルコールのおかげでさらに拍車がかかっていると思われるが、だがしかし普段とそれほど違うわけでもないのだった。
しかし、寝言に加えて転がるって、迷惑な寝相ですな。この上いびきと歯ぎしりまではしないようだが。
「あああああああ……ビデオカメラも持って来るんだったぁああああ！！！ 一生の不覚ッ！！」
転がるパウンと意に介さず眠るスキンブルを前に、ひとり苦悩するマクスウェル氏の魂の叫びが、夜行列車に空しく響き渡った。
下らない。
「ふぅ……パウンおとなしく寝ててね〜」
そしてスキンブルは、下らない騒ぎに全く構うことなく安らかに眠っていた。
＜つづく＞
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