〜点描・運命〜
０．序章
運命というものは、本当にあるのだろうか。
運命。宿命。さだめ。神の定め給いし道。どう呼んでも構わないけれど────
これが僕の運命なのだろうか。
僕は悔やまない。これが運命であろうとなかろうと、僕自身が選んだ道であることに変わりはないから。 この道を行くことが僕のさだめだというのならば、それを誇ろう。自らの心に従って生きた証として。
あの日僕は、間違いなく光を見たのだ。その眩しさに憧れる心のままに、僕は生きる。悔やみはしない。
たとえそれが、絶えることのない苦しみの道であろうとも。
これが僕の運命ならば、この運命を与えてくれた誰かに感謝しよう。それが神と呼ばれる存在ならば、見直してやっても良い。
これほどに誇り高く生きられる道を、僕は他に知らないから。
自由の女神よ。残酷な女神よ。我が魂を汝に捧げん。
その輝かしき名の下に、どれほど多くの罪が犯されようとも・・・・・
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