オペラ座の怪人　２００７年８月７日（火）夜公演18:30〜
大阪四季劇場一階Ｓ席

オペラ座の怪人：高井治 ラウル・ド・シャニュイ子爵：北澤裕輔 メグ・ジリー：小川美緒 ムッシュー・アンドレ：寺田真実 ウバルド・ピアンジ：石井健三 ムッシュー・ルフェーブル：岡本隆生

クリスティーヌ・ダーエ：西珠美 カルロッタ・ジュディチェルリ：諸英希 マダム・ジリー：戸田愛子 ムッシュー・フィルマン：青木朗 ムッシュー・レイエ：喜納兼徳 ジョセフ・ブケー：岡智

男性アンサンブル 増田守人　　小泉正紀　　見附祐一　　小倉祐樹　　佐藤季敦　　町田兼一 柏田雄史 女性アンサンブル 小野さや香　　倉斗絢子　　西田ゆりあ　　畠山馨　　森田かおり 園田真名美　　世登愛子　　吉田郁恵　　チャ・ミヨン　　樋谷直美 木村智秋　　　伊藤志保

　席が最前列であることに劇場に入って初めて気付いた馬鹿はこの私です。いや、自動予約で取ったもんで、「よっしゃ取れたー！　一階Ｂ列ってかなりいい席？」と思って満足し、席の位置を確認していなかったのですね。行ってみたら最前列のほぼ真ん中でしたよこんな席初めてだようわーい。
　問題は、「オール・アイ・アスク・オヴ・ユー」のとき、ファントムが見えないことですね。真上向いても天使像の脚しか見えない！　哀しい……（笑）　でもまあ、声だけでも相当なものです。

　キャスト感想、敬称略。


■オペラ座の怪人：高井治
　歌がすごい。とにかくすごい。その一言。凄まじすぎます！
　高井ファントムはやっぱりエンジェル・オヴ・ミュージックですね！　あの声には本当に魔力がありますわ。歌い出した瞬間空気変わりますね、ああたまらねえ！！
　「オール・アイ・アスク・オヴ・ユー」のとき、声しか聞こえないのですが（仕方がないので、「後ろの席の人も同じに違いない」と決めつけて無理矢理上を向いていたという）、「愛を与えた、音楽を与えた……」のなにもかも抜け落ちたような空虚な声と、それが一気に凄まじい憎悪と怒りに変換される「これほどの辱めを…！」からの迫力が怖くて素晴らしいです。高井ファントムはここの変化が壮絶ですね！


■クリスティーヌ・ダーエ：西珠美
　うーん、可愛い。しかしまあそんなに特徴はなかったですが。
　ただ、ラストシーン、「ああ、彼女はファントムの方が好きなんだな」というのがかなりはっきりしていたように思います。
　ラウルを庇うのも、「これ以上あなたに人殺しなんてさせたくないの」という理由としか見えなかったのです。
　愛しているのはファントムの方、本人もそのことをはっきり自覚しているのではないでしょうか。キスしたとき、「そこで抱き締めろファントム！」と真剣に思いましたよ。指輪返しに戻ってきたときも。そうしてたら話変わってるよ、一緒に闇の底まで堕ちるのもまた人生じゃありませんか？（待たんか）　でも、それを出来ないのがファントムですよね。
　そのことを彼がちゃんと理解していたらかなり救いになると思うんですがどうなのでしょう？


■ラウル・ド・シャニュイ子爵：北澤裕輔
　とっても端正なお顔立ちの、ハンサムな子爵様でいらっしゃいました。すごくしっかりしてそうというか、頭よくて有能そうに見えましたね。
　…ただ、ラウルの場合、現実の行動が基本アホなので、下手に立派に見えるとそのぶん逆に哀しいことになるという。（すみませんすみません）　我ながら好みのタイプじゃないキャラにはしみじみと酷いですね私。


■カルロッタ・ジュディチェルリ：諸英希
　すごく可愛らしい感じの美人で、ファン多そうでした。女王様ではなくお姫様タイプのプリマ・ドンナですね。
　「私よりもあのチビがいいのね」の拗ね方など、思わず支配人さんたちと一緒に「シニョーラ、違う！」といいたくなる愛らしさでして、もうこのままクリスティーヌと男性人気を二分したらいいんじゃないかと思ってしまいました。クリスティーヌの方がその気になったら女王様系になれる素質ありそうなんだがな。
　ただ、これは実はよくあることなんですが、どう見てもクリスティーヌより小柄。彼女のことを「チビ」と言うのがとっても理屈に合わない。
　いーじゃん、ちっちゃい方が可愛いよ　と、ちっちゃくて可愛かったことなど人生に一度もない（小学校一年生の頃から背の順に並んだら後ろから５番以内に入ってましたさ。実際には平均よりちょっと高いくらいだけど）たまもなどは思うわけですが。


■マダム・ジリー：戸田愛子
　思わず項目作ってしまいました。すごい存在感だったんです。
　滅茶苦茶姿勢よくてかっこよくて、しかも美人でした。ああ、若い頃はさぞかし……！　カルロッタ以上の女王様だったといわれても私は驚かない！（何を妄想したやら）



　以上、お読みいただきありがとうございました。

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