キャッツ ２０１７年２月２５日 夜公演
大阪四季劇場 二階A席
グリザベラ：木村智秋
ジェリーロラム＝グリドルボーン：小林由希子
ジェニエニドッツ：安宅小百合
ランペルティーザ：山中由貴
ディミータ：松山育恵
ボンバルリーナ：金友美
シラバブ：黒柳安奈
タントミール：野田彩惠子
ジェミマ：円野つくし
ヴィクトリア：引木愛
カッサンドラ：藤岡あや
オールド・デュトロノミー：山田充人
マンカストラップ：加藤迪
ラム・タム・タガー：西尾健治
バストファージョーンズ・アスパラガス・グロウルタイガー：正木棟馬
ミストフェリーズ：永野亮比己
マンゴジェリー：斎藤洋一郎
スキンブルシャンクス：北村優
コリコパット：横井漱
ランパスキャット：政所和行
カーバケッティ：齋藤太一
マキャヴィティ：文永傑
タンブルブルータス：塚下兼吾
最初からそうなる予感はかなりしていたとおりにまんまと衝動買いしたよー！ な、猫でございます。
ああ楽しみだった。
大丈夫、大丈夫よ。前の大阪公演の時ほどの頻度での観劇は物理的に無理だから、あんな無茶はもうできないわ。
相変わらず観るたびに「理性？ 何それおいしいの？」状態になりかかるのに対し、ブレーキがかかってくれるのは仕事があるおかげです。いやあ、怖いですね、馬鹿って。
まあ、観ている間は完全に持って行かれているわけですが……。ああ、良いなあ……。
◇ジャンクヤード観察
何か妙なヘルメット（？）が気になっているのですがこれ何？
ディズニーキャラみたいな女の子のイラストに「LOCAL GIRL'S RULE」（だったかな？）と書いてあるシールみたいなものがてっぺんに貼ってあって、何なんだこの芸の細かさ。
そして、お祭の屋台なんかでありそうな、多分唐揚げか何かが刺してあったと思われる串の入った紙コップ。 ……本当に、芸の細かい……。て言うか、このジャンクヤード、どういう場所にあるんだ……？（いまさら）
■オーヴァーチュア
おおお誰だ！ 誰か傍に来たけど分からなかったー！
ええと、多分雄猫で、頭が白っぽかった気がするからランパスキャットかコリコパットかな……？ と思うんですが全く違うかもしれません。
にしても、この時点で既に興奮状態だったわけですが、周囲に初心者さんが結構いたらしく悲鳴が上がったりしていてちょっと楽しいです。と、心密かに先輩面してみる。
■ジェリクル・ソング
マンカストラップでっかくてかっこいいなあ！ 今回彼が一番大柄だったような。そして、何だか台詞の言い方が抑揚が大きくて感情がはっきりこもっているというか、演説みたいな印象でした。こういうところも変わったんですかね。
あとガスの声が若くてちょっと「お？」でした。
■猫の名前の付け方
タガー、スキンブル、マキャヴィティ、タンブルブルータスが来てくれました。うおおタガー近くで見ると男前だな！
表情豊かになった猫さんたちですが、ここは割と無表情に淡々としているんですね。にしても猫が傍を通ると心拍数が上がりますね！
■おばさん猫
マンカストラップの「横着しすぎた罰だ」に抗議するように頭を振っていたジェミマが可愛い。あと寝かしつけられてシラバブねずみを枕に寝ちゃうランペねずみが可愛い！（笑）
ジェニーさんは大阪テイストはあまり感じませんでしたが、とてもパワフルなおばさんで素敵です。ゴキブリたちへの「コラーッ！！」とか、ビシバシ指導する様子がすごく元気いっぱいで、何だろう、生徒に人気の小学校の先生という印象でした。いろいろあるものですね。
■ラム・タム・タガー
あまりに楽しそうに盛り上げてくれる様子に、「お前すね者とかじゃないだろただのお調子者だろ」と思ったのは私だけではないと信じたい、相変わらず友達多そうなラム・タム・タガー君ですね！ どこまでおもろい奴なんだ君は！ あ、大阪人的に「おもろい奴」というのはほぼ最上級の褒め言葉です、念のため。
最後の「ご無〜〜〜用」のやりたい放題っぷりといい、攫ってきた女性を指揮して踊らせる手腕といい（しっかり踊っていらっしゃいました、素晴らしい）、その後部隊に戻ってくるのが妙に遅かったけどあれ多分彼女の席を占拠したりして遊んでたな……というところといい、もう全てに楽しいです。素晴らしいな。
そんな彼が浮かれて歌っている間、全く気にせず端っこで遊んでいるシラバブとそちらに寄っていって一緒に遊んでいる（あやしてあげているようにも見えた）コリコパットもお約束。可愛いなあ。以前はあったパンダのぬいぐるみがなくなったわけですが、あれは何にじゃれていたんだー！
■グリザベラ
グリザベラが登場した瞬間空気が変わるわけですが……分かりやすく威嚇したり攻撃的な行動を取っている猫たちも厳しいけど、ほとんど見もせずにサッと行ってしまうタガーの反応も相当厳しいですね。……ほんとグリザベラは何をやらかしたんだ。
■バストファージョーンズ
「いらっしゃーい！」の言い方が例のイントネーションではないのが新鮮でした！ おおっこういうのもありだったのか！
「どうも〜」と良いながら愛想振りまいていた辺り、選挙期間中の候補者のようですな。
しかし明らかに政治よりもご馳走の方が好きらしく、「おいしいものを！」でついさっきまでの偉そうな演説から声が変わっていらっしゃって可愛い（笑） 重々しい声から一瞬で別人のような朗らかな声に！ というか、素の声は多分若々しい感じなのに芸達者……。すごい。
男共の態度がわりと露骨に酷いです。ミストは太鼓腹を抱える身振りをして突っ込まれているし、マンカストラップは挨拶がめっちゃおざなり（一応会釈はしておきました、みたいな……）だし。しかし気にしないのが大人物たる所以ですな。
……ただし、ジェニーさんの「日毎に肥るだけ」はややムッとした感じで目を向けていた辺り、やはり気にしているのでしょうか。「スポーツクラブに入ったよ」がはっきり抗議の言葉に聞こえました。でも彼の場合、まず間違いなく「運動するとご馳走がますます美味しい」というパターンですよね。
■マンゴジェリーとランペルティーザ
何かマンゴジェリーも子どもっぽくてまさに「悪戯コンビ」という感じで大変可愛らしかったかと。
……ところでものすごく今更ですが、こいつらって、使用中のオーヴンを開けて焼いている肉を失敬したりしているわけで、考えてみるととんでもないことをしていますね。火傷とかしないのか。いやそれ以前にそういうものって本能的に避けないか、動物は。すごいな君たち。
ラスト、逃げようとしてとっつかまったランペが、袋を思い切り振り回して捕まえようとしている奴らをボコボコ殴るというなかなかに激しい抵抗をしていましたが……あの袋、何が入っているんでしょうか。それによって後の展開がずいぶん違ってきそうな気がしますよ。ぬいぐるみとかであることを願っております。
■オールド・デュトロノミー
すーっと前に出てきて歌うタガーに、未だに「お？」と思ってしまう自分がおります。うう〜む。しかし、デュト様が現れるとオーヴンの上に戻り、そこから例をしているところが何だからしいなと。
何より、他の猫たちが全員出迎えるマンカストラップの方へ寄って行く（上から見るとものの見事にタガーがひとりぼっちに見える）のが、ますますらしいなと……（笑）
■ジェリクル舞踏会〜メモリー
うん、やっぱり二階席は個の「こっそり覗き見ている」視点が好きです。楽しい。
ここはひたすらダンスに見とれていればいいのですが、途中で現れるグリザベラへの対応、追い払おうとする猫がいる一方で、おそらく彼女がいることに気付いていながら無視していると思われる猫も結構いるんですよね。輪に入ろうとしてはじき出されるところとか。
……本当に一体何をやって（略）
で、みんなが去って舞台でひとり立って踊ろうとした彼女は、自分のしっぽのみすぼらしさに気付いた途端、ポーズを取っていた脚をスッと引っ込めて棒立ち状態になりました。これは結構ずしっと来ました。
■幸福の姿
二階席からは見えませんが、一階席から笑い声が聞こえてきたところを見るとやはり客席で遊んでいた猫がいた模様。お約束ですよね。私も遊んでもらったことあるもんね！（だからどうした）
歌が始まるとずしっと荘厳な雰囲気になるのもまたよし。良い声ですなあ……。
上で密かに聴いているグリザベラが、歌の途中で振り向いてジャンクヤードの方を見るのがまた。ここで彼女が『メモリー』を聴いているのが、ひっそり泣けるのです。
■劇場猫ガス〜グロウルタイガーの最期
うおおおお、素だと割と若々しい声のはずなのにすごいなこの声……！ 完全に老いさらばえた老人の声に聞こえる！
「待ってましたガス！」の大声にも起きずに寝くたれているマキャ、というのはもうお約束なのでしょうか。かわいい。
ガスは拍手を受けて前に出てきたとき、結構堂々とした礼をしたのが印象的でした。本当にスターだったんだな、という感じに見えました。
そしてタイガーは割と若い、そして明るい性格？ 登場時吠えずに高笑いしているし、グリドルボーンに舞い上がりすぎて初デートに浮かれる中学生男子みたいになってるし。そこだけ見れば純情で可愛い男じゃないか、これ？
グリドルもちょっとは汲んでやれよ。あんなにひっかくことないだろ、ダメージでかそうだったぞ。まあしっぽ踏んだのは言い訳できないけど。（笑）
マンゴ部下は左手が不自由なのでしょうか、舟を漕ぐのもずっと右手だけでやっていた模様。しかしラストに出てきたときは両手で旗を振っていましたが、あれはタイガーの部下が寝返ったのか、それとも別の猫という設定なのか。果たして。
■スキンブルシャンクス
スキンブル可愛い！ 元気いっぱいの少年って感じで本当に可愛い！ モフらせろ！（何言ってんだ）
起こしてくれたタントミールに敬礼するときの笑顔が溜まりません。基本ずっと笑顔のシーンですが、暴れるヤクザを敬礼して止める（さりげなく大変格好良い）ときもにっこり笑っているのが実に素敵。可愛いだけじゃなく出来る男なんだよ！
寝台列車。逆を向くタガーに対し、シラバブちゃんは何とくすぐり攻撃を敢行。（笑） いやあ、強いな彼女……勝ち目ないぞ、タガー。
このシーンはとにかく楽しくて大好きなので、ひたすら手拍子しております。
■マキャヴィティ
マキャはみんながスキンブルと盛り上がって楽しそうなのが妬ましくてここで乱入してくるのだろうか……とうっかり失礼なことを考えつつ。
今回マンカストラップがでっかいので、マキャがなかなか大変そうですね。まあマキャヴィティもでっかいんですが。
何だろう、昔見たときよりもお姉様方がより色っぽくなった気がする……ここの演出は特に変わっていないはずなんだけど……目の保養だと思うことにしております。
■ミスター・ミストフェリーズ
……やっぱりタガーは、みんながマンカストラップを追い立てるように「探そうよオールド・デュトロノミー」と詰め寄るから、怪我人に無理させないためにミストを推薦したように見える……。
上から見ているとですね、倒れているマンカストラップのところへみんなが一斉に押しかけていくように見えまして、それはちょっと気の毒では、と思えてしまうのですよ。しかも「ミストフェリーズに頼もう」がややかぶせ気味なくらいのタイミングなもので、本当にそんな気がしてくるんですよ……タガー、お前、良い奴だな……。（笑）
マンカストラップは歌が始まってもしばらくはダメージが抜けない様子で痛そうにしているので、彼の判断はとても正しいと思いますよ。
でもまあ、その内マジックショーが始まると回復したらしくノリノリになってくるんですがね。……この状況で、君たち呑気ですよね。
っていうか、このタガー、めっちゃエンターテイナーですな。自分の歌の時も大概だったけど。お前やっぱり全然「すね者」じゃないだろう！
トランプを取り合いしていたらしきマンゴランペとか、安定の可愛さです。いいわあ。マジックショーって楽しんでる場合じゃないだろと思いつつ、かわいいわあ。
そしてデュト様復活のマジックに客席から歓声が出ていたのが嬉しい。
マジック成功後、みんながミストを褒め称えるところで、マンカストラップがミストに抱きつきに（？）いこうとしたのにミストがスルーしてデュト様の方へ行っちゃったのを目撃。おいこら。（笑）
しかしこのシーンも楽しくで良いですね！
■メモリー
本当に良い曲ですね……。
今回は、何となくシラバブの行動よりも、みんなもグリザベラの内実を知って受け入れた、と言う風に見えました。何が違うのかと聞かれると困るんですけどね、あくまでも印象なので……ふーむ。
何にしてもとても薄く強いシーンなのでただただ見とれ＆聞き惚れるのみ。
■猫にご挨拶
…………毎度この歌で「ああ、また観たい！」と思わされるのは、絶対何かサブリミナル的な仕掛けがなされているのではないかと疑っているわけですが……（そんなわけねえ）（まあ猫に洗脳はされてるけど）
良い声ですなあ……。うちの庭にときどき来るふてぶてしい白黒ぶちとかどんくさい茶虎とかがこんな感じに歌ってくれたりしないかなあ。したら妖怪だけど。あいつら、挨拶しようとしたら逃げるし。
■カーテンコール
握手は出来ませんでしたが、前の通路を通りながら握手していくスキンブルが超良い笑顔で可愛い！
そしてタンブルブルータスの、両手でお客さんの手をがしっがしっと握っていく握手の仕方が、何というかファンの小学生を相手にしたスポーツ選手みたいでやたら格好良い！
いや、こういうののやり方も色々人によって違うんですね、面白いわー。
マンカストラップに促されて礼をするグリザベラや、ひとり残って愛想振りまこうとしているところをミストに押し出されていくデュト様はお約束ですね。かわいい。
そしてラストのタガーは、残っていたミストとマンカスを追い払って締めに入ったのですが、その追い出し方がマンカスに対しては「慇懃に礼をする」、ミストには「蹴る真似」という違いでして、お前つくづく面白い奴だなと（笑）
ラム・タム・タガーって、基本的に「カッコ良いキャラ」だと思うんですが……いや好きです、むしろ個人的にこっちの方が好きです。（笑）
もちろん思いっきり拍手させていただきました、はい。
ああ〜〜〜、やっぱり猫は良い！ 次が楽しみだ！
……そして予定調和ながら、今からまた衝動買いしそうな自分がいて怖いです。自重しろよ〜、本当に。せめて週一とかはやめろよー！
大丈夫、そこまで時間的に余裕はないから。だから大丈夫なのよ！ と、自分に言い聞かせております。
お読みいただきありがとうございました。
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