キャッツ　２００７年８月２２日（水）昼公演１３：３０〜
キャッツシアター五反田／大崎　ジェリクル・ギャラリー席

グリザベラ ジェリーロラム ＝グリドルボーン ジェニエニドッツ ランペルティーザ ディミータ ボンバルリーナ シラバブ タントミール ジェミマ ヴィクトリア カッサンドラ

：重水由紀 ：遠山さやか ：高島田薫 ：石栗絵理 ：有永美奈子 ：遠藤瑠美子 ：南めぐみ ：河西伸子 ：王クン ：宮内麻衣 ：永木藍

オールドデュトロノミー バストファージョーンズ /アスパラガス＝グロールタイガー　 マンカストラップ ラム・タム・タガー ミストフェリーズ マンゴジェリー スキンブルシャンクス コリコパット ランパスキャット カーバケッティ ギルバート マキャヴィティー タンブルブルータス

：種井静夫 ：村俊英 ：西門宇翔 ：田邊真也 ：金子信弛 ：武藤　寛 ：岸佳宏 ：王斌 ：張沂 ：劉志 ：范虎 ：片山崇志 ：張野

　ものすごく久しぶりの猫…！！　今更ながらに言うけど本当に久しぶり！
　…というわけで知っているキャストがほとんどいない＆見たことあってもあらかた覚えてないという状態（情けないよ）で、初めて見るかのように新鮮でございました。
　ああ、猫は良い！　猫ー！（誰か止めてください）

　とりあえずジャンクヤード探訪。何しろ前のことを憶えていないので（歳ですわね）、以前の観劇記をチェックして「ダブってるぞー」とか言わないでいただけるととても嬉しいです。
　まず、「風味下町っ子」なるおこしらしきお菓子。ああ、ライオンキングシャンプーハットはまだ健在なのですね。「ぴあ」誌や「TOWNWORK」誌もやっぱりあるのね。……たま○っち……これもまだあるんだ……さすがにちと古くないか。（笑）
　トースター。今時珍しい焼き上がったらパンが飛び出してくるタイプの。……パンが入ったままとはどういうことでしょうか。いったいどういう経緯を辿ればこんな状態で捨てられることになるのでしょうか。それでもって何でそのパン、かじってあるんだッ！？　……ミステリーでした。どなたかこれをネタに短編小説書いてください。（あほか）
　そして、目玉は歴代キャッツシアターの写真集。こんなのあったんですか！　６０００回記念とのことですが、壁にひっついていてめくれるようになっていて、ちょっと感動ものでした。

　では、本編へ。

■オーヴァーチュア
　あのオープニングの曲がたまりませんな。
　いやージェリクル・ギャラリーって面白いですね！　この視点がなんとも不思議。回転の様子ものぞけて楽しいです。
　回転席だと猫ワールドに呑み込まれる感覚が味わえるけど、ジェリクル・ギャラリーだとそれをこっそりとのぞき見ている気分になれます。これ前にも書いたと思うけど、面白い……。
　ついでに、客席の埋まり具合なんかもばっちり見えたりするんですがそういうことは言わないのが優しさです。
　戯言はともかく、タガーが横を通っていきました！　彼はあの膝のところのヒョウ柄で一発で分かりますね！
　あちこちから悲鳴が聞こえました。今回、学生さんの団体が入っていまして、初めて見るひとが多かったものと思われます。可愛いなあ。

■ジェリクル・ソング
　ランパスキャットが！　ランパスがすぐ目の前に出てくる！　そしてスキンブルがものすごく狭いところで踊ってる……すごい、私だったら三秒に一回くらい頭ぶつける。（一緒にしない）
　のぞき見視線が本当に面白いです…。
　一番印象的だったのは、ちょっと腕を回したりしている程度の動きだけで揺れまくるグリザベラの胸だったりするのですが、まあそういうこともあるよねということで……（何を見てたんだ……）

■猫の名前の付け方
　まずスキンブル、そしてタガー、ギルバートが来ます。私のすぐ前の席（最前列左端）がベストスポットだったらしく、思いっきり見つめられていました。タガーは客席前の手すりに腰掛け、思いっきり身を乗り出して顔をのぞき込んでいました。濃いですよ。
　でも、私もギルバートに指差されて「唯一のその名を」と言われたから舞い上がっています。かっこいいなあギル。
　マンカストラップ。何だかとても自然体なリーダーという感じです。普通に立っているだけの姿に、何とも自然な威厳があるのよ。すごい、素敵……！

■おばさん猫
　おばさんの出が見えません。ミストがオーヴンの上で寝そべってちょいちょいと手を出しているのが見えます。可愛いです。
　マンカストラップがおばさんから受け取った手袋でゴキの頭を思いっきりしばいているところ目撃。なにもそんなに叩かなくても。
　そしてゴキタップの最中……タイヤの奥に逃亡した奴がいるようなのですが、あれはスキンブルかな？　前にも女の子たちとだべってサボってる奴は見たけど、逃げた奴は初めてですよ。なんて奴でしょうかスキンブルゴキ。
　ジェニーさんはテンション高いおばちゃん風です。ていうか大阪にいそうだよこういうおばちゃん。（おばさんというよりおばちゃんと呼びたくなるタイプ）
　手で大きくバッテン作ってゴキ指導なさるお姿はとても可愛かったです。

■ラム・タム・タガー
　タガーの出が見えません、振り回すしっぽの先だけが見えました。哀しいです。（笑）
　なんというか……若々しいというか、誤解を恐れず言えばガキっぽいタガーですね。粋がりたがる高校生男子みたい。…いそうですよねこういう子。カッコつけたいお年頃なのねえ。
　正直、可愛いと思いました。歳です…。
　あ、見た目は細見で非常にかっこよかったですよ。高校生団体のお嬢さん方のハートを鷲掴みです。
　さらった女性客を送っていった後、戻りが遅れて客席通路で「勝手な暮らし…」を言う羽目になったあたり、やっぱり可愛い気がします。
　そして、歌はとても上手かったです。「ごむ〜〜〜〜用」のものすごい高音には真剣に感動しました。
　あ、そういえば、このときタガーの周りにいる女の子のメンバーが替わってた、とふたばが言っていたのですが、すみません全然気付きませんでした。ていうか、白状するとこのときのメンバーが誰かそもそもちゃんと記憶しちゃいません。ダメダメだな……。
（ふたば注：私の記憶では、ナンバー最後にタガーの周囲で騒ぐ雌猫は、ボンバルリーナ、ディミータ、タントミール、ジェリーロラム、ジェミマ、ランペルティーザだったはず。それが、ジェリーロラムとヴィクトリアが入れかわっていたと思います。思い違いか？　それとも変更があったのか？）

■グリザベラ
　マンカストラップはタガーが急に立ち止まったのを見てグリザベラに気付いたんですね。なるほど。今回彼はグリザベラが歌っている間、彼女の方を見ていました。ふーむ。
　ジェリーロラム美人ですね……って、この項なんでグリザベラについてなにも書いていないのでしょうか。

■バストファージョーンズ
　ギルとカーバがジョーンズさんの体型を真似して「あれはすごいよね」みたいなやり取りをしていたのがとても可愛かったです。
　ギルはジョーンズさんのしっぽにじゃれまくっていました。あれを平然と放置するジョーンズ氏はさすがに大物です。
　今日の大課題は「政治改革」……なんか、いい加減白々しくなってきたなあこの手の言葉。担ってるはずなのがアレだしなあ。ふ。まあ、どっちにしても普通の猫には関係のないことで、誰も聞いちゃいないからどうでもいいのでしょうが。
　ご馳走シーン。つまみまくっているギルとミストが可愛かったのですが、ミスト君はなにかを食べた後「まずかったよー」というように手を振っていました。ジョーンズさんの食べてるご馳走ってどんなものなのでしょう。原詩ではカレーとか鹿肉とか言っていた気がしますが、イギリスの料理ったらまずいので有名なんですよね……意外と貧しかったりしてな、食生活。（偏見で失礼なことを書かないように）

■マンゴジェリーとランペルティーザ
　あー、可愛い。ランペちっちゃくて細くて可愛いー！　
　マンゴは手つかず側転を披露。これ、やってくれる人はよくいますが久しぶりに見るとやっぱりすごいですね。
　歌の後、二匹を捕まえようとかかった猫達のうち、ランペを捕まえたギルバートが思いっきり彼女のしっぱを引っ張っていて「おいおい良いのか」と思ってしまったほどだったのですが、しかしその直後オールド・デュトロノミーが出た瞬間速やかに忘れ去ったらしい様子が笑えました。一部始終が目の前で展開していたもので、思わずじっくりと見てしまいました…。

■オールド・デュトロノミー
　久しぶりにしみじみ思ったけど、デュト様の歩く速度ってかなり速いですよね、お年なのに元気だなあ。
　そしてリーダーが本当にかっこいいです。タガーの歌にぱっと振り返って、顔見合わせて歌っていらしたのですが、それがとても嬉しそうでなんだか見ていてこちらが嬉しくなったほどでした。
　いいですね、マンカス。本当に全ての動きが「自然」で、「いるべくしてここにいる」という感じがして、ああ群れの精神的支柱なんだなあと思えるその姿……素敵です。惚れました……前から惚れてたけど。

■ジェリクル舞踏会
　この辺はひたすら「すごい」の一言です。
　……すごい。久しぶりに見ると本当にすごい……ほぅ。

■幸せの姿
　あああああじさまはいい声〜〜！！（当たり前だってば）
　シラバブもとても可愛らしくて綺麗な声ですが、何だかジェリーロラムどころかディミータやボンバルリーナよりも胸が目立ちました。まあ、彼女たちがどちらかというとすらっとしたシャープなタイプだったこともあるのですが……シラバブが……（ぬるい笑み）　いや、可愛かったですよ。とても。
　ところで、すぐ目の下のオーヴンの上で、ボンバルリーナとタガーがものすごくいちゃついていたのですが……ここ、このひとたちこんなに仲良ししてましたっけ？！（凝視）　はっきりいって目の毒なくらいベタベタしていました。

■劇場猫ガス〜グロウルタイガーの最期
　しょっぱなから思いっきり熟睡体制に入るタントミール目撃。
　顔洗ってるコリコ目撃。明日は雨。
　そしてカッサンドラとタンブルブルータスはもうええっちゅうくらいにいちゃつきまくってました。膝に手置くわ胸元ちょちょっと引っ掻いてみるわ、仲良しなのは分かったからよそでやれと真剣に言いたくなりました。
　ジェリーロラム本当に美人ですね。そしてガスの最後の「見せようか」は身が震えるほどの迫力です。さすが！
　…あ、タガー踏まれなかった。やはり人によるようです…。
　以前からこのアリアでのやりとりが何を言っているのか知りたかったのですが、この度調べてみました。「ミ・アモーレ」からイタリア語であろうと目星を付けたところ、多分正解だったようで…。
　グリドル："Chi e' lla?"
　タイガー"Mi amore!"
　グリドル"Sono qui!"
　綴り、間違ってたらごめんなさい。
　訳すと、
「どなた？」
「愛しい人よ！」
「私はここよ！」
　こんな感じかな。……普通にバカップルな台詞だったんですね。無性にムカつきます。
　あ、ソノークゥイは上げる方でした。さすがにいい声です。そしてグリドルボーン可愛い。しっぽ踏まれて床をバンバン叩いてる（そして気付いてもらえない）姿がとても可愛らしかったです。
　そしてギルバートの出が見えない（笑）のですが、果たして投げキッス返しはやるのでしょうか。あ、殺陣はとってもかっこよかったですよ！

■スキンブルシャンクス
　可愛いー！！　この子（この子て）、「大好きなのさ！」で拳ぎゅってしたー！（落ち着け）
　いやもう本当に可愛いスキンブルでした。本気で心の底から鉄道のことしか考えていなさそうで、常に「列車って素晴らしい！　列車最高！　僕列車さえあれば生きていける！」と思っていそうでした。可愛すぎる。
　タガーベッド。タガーが立ったままだったためシラバブはその隣に行こうとして、カッサンドラに「あなたはあっちよ」と促され、タガーに抗議。抗議されたタガーはあろうことか、逆に「君がどうぞ」という仕草……なんちゅうやっちゃ。乙女の怒りを買って突き飛ばされていましたが。
　そしてこの席位置はスキンブルの列車が裏から見えます！　面白い！！

■マキャヴィティ
　いやーふたりとも綺麗ですね！　シャープな感じでかっこいいです。そして語りの言い方がふたりとも滅茶苦茶色っぽい！　特にボンバルの「どうでしょう、グリドルボーン」…あれでクラッと来る雄猫は多いと見た！
　マキャヴィティは笑いマキャ。吠えませんね。しかし子ども怖がってましたよ。
　しかし、ふたば曰く、「この席からはマキャは背中しか見えずに、マンカスの攻撃ばっかり正面に見えるから、マンカスがやけに強そうに見えた」。なんでマキャにやられるんだよこんな強いボスがという感じだったそうです。
　ライトが目に入ります……また、マキャが消えるときの雷も高さが近いためすごく迫力があります。面白い。やっぱりジェリクル・ギャラリーは面白いわ！

■ミスター・ミストフェリーズ
　タガーの歌、本気で素直に「友達を自慢してる」って感じで可愛かったです。タガーが。お前実は良い奴だろといいたくなりました。（笑）
　ミストとタガーは普通に男の子同士の友達という感じでとても仲が良さそうで、これまた微笑ましいですね。ミストは両手でタガーの手握るし、ハイタッチするし、やっぱりこいつら高校生くらいのクラスメイトとかなんじゃ……（猫は学校行きません）
　ダンスはいうまでもなくすごいです！　他に語彙がないのでひたすらすごいといっておきます。そしてこの席だとライトの光の中に紛れ込んだような気分になれますね。不思議な気持ちです。
　そしてマジック成功後。布の裾踏んづけたまま抱え込んで縮こまっているミストがとても可愛かったです。マンカス、いっそ頭撫でてやれ！　といいたくなる可愛さでした。いやあ、あの自然体リーダーマンカスなら、さらっとそれくらいやってくれそうだったよ！

■メモリー〜天上への旅
　グリザベラの座り方はよろけて倒れ込む感じでしょうか。メモリーの最後は下げる方。実はこっちの方が好きです。
　歌は本当に素晴らしいですね。ああ、やっぱり良いなあこの曲……！！
　そして、真正面からあの孫悟空を思い出させる（禁句！）雲が降りてくるんですねえ。はっきり言って、とっても怖いです。（笑）　そして乗るのも相当怖そうです。あれ、高いですよね。グリザベラ役は高所恐怖症だと務まらないのか……。

■猫のご挨拶
　タイヤの後ろの装置が見えまくっているのはご愛敬ってことで。ここはそんな下らないところを見ていないで爺様の歌に酔いしれていればいいのです。
　そしてマンカストラップの立ち姿がかっこよすぎます。タイヤの後ろから目を逸らしてそちらを見つめまくってました。

■カーテンコール
　タントミール！！　いやー美しいですね！！　細いわぇええ！！
　さらにディミータが前に。ううう美しい！！　女の子はいいね……！！（おい！）　それだけで十分なくらいだったんですがね。
　そしてマンカスが何とも言えない穏やかな微笑みを浮かべつつ両手を振って去っていきます。ああもうこの人最高。
　ラスト締め。マンカスとミストに促されてグリザが礼。その後暗くなり、タガーが登場。女子高生大喜び。（笑）
　拍手を煽り、しっぽを振り回してさらに煽り、一旦ライト消した後にまた現れて投げキッス。女子高生大喜び。（笑）
　終演後、ロビーでも「あの猫かっこよかったー！」ときゃっきゃはしゃぐ女子高生多し。可愛かった。
　いや、やはりタガーは若い子には人気ありますね！　面白かった！！


　ああ、猫は楽しい…！！
　本当に久しぶりに堪能させていただきました。


　以上、お読みいただきありがとうございました。

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