キャッツ ２００３年８月１９日（火）夜公演１８：３０〜
広島郵便貯金ホール 一階Ｓ席
グリザベラ
ジェリーロラム
＝グリドルボーン
ジェニエニドッツ
ランペルティーザ
ディミータ
ボンバルリーナ
シラバブ
タントミール
ジェミマ
ヴィクトリア
カッサンドラ：金志賢
：井上智恵
：服部良子
：真鍋奈津実
：増本藍
：林下友美
：池田祐美子
：高倉恵美
：大田未稀
：坂田加奈子
：井藤湊香オールドデュトロノミー
バストファージョーンズ
／アスパラガス
=グロールタイガー
マンカストラップ
ラム・タム・タガー
ミストフェリーズ
マンゴジェリー
スキンブルシャンクス
コリコパット
ランパスキャット
カーバケッティ
ギルバート
マキャヴィティー
タンブルブルータス：小林克人
：キムスンラ
：趙宇
：福井晶一
：蔡暁強
：百々義則
：飯野おさみ
：萩原隆匡
：幸田亮一
：三宅克典
：千葉ヒカル
：赤瀬賢二
：井水類
おおおおおおおお広島！！ 来ました広島！！ 日本人として地球人類として一度は来ねばなるまいと思ってはいた（長崎は行ったことあるのよ）けど、まさか猫を主目的に来ることになるとは思わなかったぞ広島！！
というわけで広島猫なのです。ええ、名古屋大阪で猫にはまった人々が、皆一様に口をそろえて驚愕の声を上げたであろうキャスト変更がございしたね……。
福井タガー。「見てみたい」という意見も大阪猫時代から聞いていましたが、まさか実現するとは思わなんだ。うーむ、福井タガー……
というわけで、必然的に福井タガー観察が重要な位置を占める今回の観劇ですが、個人的印象を一言でまとめさせていただきますと。
タガーが兄貴だよ！！ それも、何となくカタカナで書きたくなるアニキって感じ？（分からねえよ）
いやあ、こんな美形で美声のタガーもありですか、はっはっは。声が……声がものすごい二枚目……わたしゃ第一声聞いた瞬間吹き出したよ、はははははは！！（笑うなよ）
福井さんファンの方。怒らないでください。
■オーヴァーチュア
ああ、この曲が流れると心が浮き立ちますね本当に。幸せじゃ。
座席のすぐ横が通路挟んで花道なのですが、その壁に穴が開いておりまして。「絶対ここから誰か出てくるな」と待ちかまえていたら、出ましたジェミマ！ いや、多分そう。だと思う……
■ジェリクル・ソング
ああ、趙マンカスは相変わらず声を立てずに威嚇するのねｖ かっこいいｖ そして相変わらず細い。腰の辺りが、何とも……（何を見ていたやら）
そして……何よりも待ちかまえていた瞬間がやって参ります。
「黙ったまま耐えて強く」………うわあ！！ すごい、すごい男前声！！ ……ごめんなさい。私、この声を聞いた瞬間吹きました。本気で。あははははは、こんなかっこいい声のタガーもありなんだ！！ うわーい新機軸だ！！（そうか？） ちなみに、「ジェリクル集いて……」のコーラス、ばっちり声聞こえました。懐かしいわ。
もうひとつ、声が印象的だったのが金グリザベラ。「その孤独を」の声に「おおっ」と思いました。ハスキーな声。これまで見てきたグリザベラにはちょっとなかった声質ですね。それがこの歌詞に非常に合っていて、とても素敵だったと思います。
後はまあ順当に、相変わらず動きが軽やかな小林デュト様、私の偏見のせいなのかもしれないけど動きや表情が微妙にナルシスティックに見える萩原コリコ（しかし彼の腰の細さ……というか体の薄さは、内臓はどこへ行ったんだとときどき聞きたくなるんだが）、歌はアレだけどダンスは見事な林下ボンバルなど。
一番ショックだったのは、「驚いてる」のガスの声が若くて綺麗だった（キムさんなんですもの）ことでしょうか。ここしばらく村さんの超絶バリトンに慣れてたもので……
■猫の名前の付け方
ジェミマがセクシーですｖ そして上にマキャ。二階席に猫は行かないのでしょうか？ 行くのでしょうか？ ちょっと確認できませんでした。求む情報。
そして横の通路をカッサンドラが這っていきました。かなりびっくりしました。
■ジェリクル舞踏会への招待
ヴィクトリア綺麗ーｖ 坂田さんってウエスト細いですね……
そして、日々進化を続ける（ってあのな）趙マンカス。静岡で初めて見て本気で惚れましたが、いやあ、相変わらずかっこいいですねえ。しかも、なんだかものすごく優しい感じになっているような。
ゆっくりとした口調が演説のようなのですが、それがみんなにしっかりと言い聞かせている感じで、何となく「若司祭」という言葉が浮かびましたね。オールド・デュトロノミーの正当な後継者なんじゃないでしょうか。
それにしても、趙マンカスは確かに若いのに、みんなより一段高い場所に立っているのが実に違和感なく似合いますね。いやー、かっこよかった。何でも良いが私は「可愛い」と「かっこいい」と後は「素敵」くらいしか誉める語彙がないのか。情けないのう。
■おばさん猫
マンカスの歌い方が本当に嬉しそうになっています……おばさん、大好きなんだなあ。
ゴキブリが横の穴から這い出てきました。本物だったら激しくイヤですが、猫なら可愛いから許す。しかし、例によって誰だったかはさっぱり分かっておりません……（ダメじゃん）
スキンブルゴキが奥でサボっていたようです。相変わらず堂々とサボられますね。さすがベテラン（そういう問題か？）。そして、多分ジェミマにだと思うのですが、頭をしばかれていたようです。やはり女は強いですね。
タップの振り付け可愛いですねｖ マンカスが直立不動で待ってるポーズが可愛くて可愛くて。ああ、凛々しい趙マンカスが……可愛い……
ところで趙マンカスはやっぱりゴキブリに追い出されてスロープを落ちないのですね。しばらく舞台のゴキブリたちを見守ってから、彼らがちゃんとおばさんの言うことを聞いていることを確認し、しかる後に悠然と降りていっていますね。ああ、やっぱりかっこいいわｖ
おまけ、ちょっとしたハプニング。「素晴らしいおばさん万歳！」のとき、ゴキブリの誰かの持っている道具の柄の部分（多分）が外れてしまったらしく落ちていました。ランパスと思われるゴキブリが拾って回収していました。こういうことも、あるのねえ。
■ラム・タム・タガー
お待たせしました。タガーです。
空を破ってそのまま飛び出してこなかった（飛び出すタイミングがずれたのかも……）のがご愛敬でしたが、福井タガーさんはいきなり思いっきり腰を振りました。そして、かなりやばい場所（具体的にどこかは、清純な乙女である筆者にはとても言えません）に手を当ててポーズを付けていました。
しかし。声が………顔が………ハンサムなんだよねえこの人。いや猫。歌い方も結構はじけてるし「大騒ぎ」など叫んでおられましたが、歌いながら舞台を走り回ってコリコやマンゴを脅していましたが（ベイベーじゃなく脅かしてたな）、ジェリロが触った場所がまたかなりやばい場所だったのですが。なのに、それなのに何故か漂う真面目そうな空気。
女性客攫って送って戻るとき、片手を取ってもう片方の手を腰に回したりしていましたが、戻った後、その後ろの席の人をいきなり威嚇したりしていましたが、不思議と漂うしっかり者っぽい雰囲気。
全体の印象として、かなり態度でかい感じに見えました。というか、群れ内での地位が高そうに見えました。マンカストラップとは別の次元で、群れをきちんと仕切っているように見えたのです。タガーなのに。
何故そんな風に思えたのか？ 考えてみれば、特に面倒見が良さそうというわけでもなかったのに。他の猫と仲は良さそうでしたが。
……これは要するに、つまるところ彼の声のせいではないでしょうか。あと顔。この方、顔も声ももうどうしようもないくらい正統派の二枚目なんですよね。しかも、叫んだりしてはじけつつも基本的な歌い方が丁寧で綺麗なもので、ますます「かっこいいお兄さん」の印象が強くなり……。
謹んで、「兄貴タガー」の称号を奉らせていただきます。あー、かっこいい！（笑） 趙マンカスより年上そうだし、やっぱり兄貴だ。女の子の人気、マンカスと二分してるぞこれは！
……素敵だったんですってば。いや本当に。
■グリザベラの登場
これがまた……いいですねえ金グリザ。
えー、金さんは以前大阪の『ライオンキング』（昔だなおい）のラフィキ役で二回見ているのですが、初見の時の初っ端に、彼女の歌う『サークル・オヴ・ライフ』に魂持って行かれた思い出がございます。ほとんど無意識に「かっこいい……」と呟きましたからね。あの圧倒的な歌声。あれは本当にすごかった……
と、ラフィキを語っても仕方ないのですが、要するに金さんがグリザベラも演じておられると聞いて、是非とも見たかったのでした。わーい、広島まで観に来て良かったよー。
ハスキーボイスが何とも良いですね。いかにも荒んだ生活をしています、という風に聞こえて。歌い方もそんな感じでした。「引き裂かれた……」から後、猫たちの方を全く見ずに歌ってたし。
……ただ……唯一、「？」と思ってしまったのはですね。彼女の髪なんですけど……見た角度の問題なのかもしれないのですが、妙に短く見え、しかも妙にぶわっと広がって見え、ぱっと見た印象が「アフロヘアー」だった……
すみません。こんなアホなオチを付けてしまってごめんなさい……
■バストファージョーンズ
キムさんのジョーンズさんは可愛いですね。スロープを登っていく足取りがなんだかうきうきしていました。
そして、演説。自分の語る内容に興奮しているのか、やたらスプーンを振り回すジョーンズさん。危険です。少年たちがよけるのに右往左往していましたよ。あ、ちなみに「デフレ克服」でした。
さらにとても面白かったジェニーさんとのやりとり。カーバ扮する（？）体重計に乗るとき、ジョーンズさんはジェニーさんに向かって何か数字を示すような手つきをしていたのでした。そして、体重計の針が振り切ってしまうと慌てて彼女に「シーッ！」と……察するところ、あれは「体重秘密にしてね」ということですね？ ジェニーさんは笑いながら首を横に振っていましたが、さて、彼の体重は一体……やはり、２５ポンドなのでしょうか。
■マンゴジェリーとランペルティーザ
桃マンゴ……じゃない、百々マンゴは、蝶ネクタイがお気に入りのようです。「マンゴジェリー♪」というところで、必ず蝶ネクタイを結ぶ仕草をしていました。可愛いです。
そしてお初の真鍋ランペは……何と申しましょうか、小柄で声も可愛らしいのですが、妙に色っぽいんですね。動きや声にどことなく色気というか、自然な媚びのような雰囲気があって、あんまり子どもという感じがしませんでした。百々マンゴはごく普通の少年なので、ひょっとして彼女の方が年上かもしれません。
■オールド・デュトロノミー
そうそう、飯野スキンブルは「オールド・デュトロノミー？」と疑問形になるんですよね。いや、それだけなんですけど、なんだか懐かしくて。
そして。マンカスとタガーのデュエット。良いんでしょうか、これ言っちゃって。
………マンカスが二匹歌ってるみたいだった…………。
いや、その、福井さんって声が本当にマンカスなんですもの。これぞマンカストラップという、直球ど真ん中の正統派二枚目声なんですもの。あうあう。いえ、とってもかっこよかったのですよ、ええ。あ、ちなみに、歌い出したタガーを指すマンカスも素敵でしたのよ。でも……マンカスふたりのデュエットみたいだった……
とりあえず私の愛する小林デュト様の超絶美声が健在だったので嬉しい限りです。ああ、この声よ……聴きたかったのよ……うっとり。
■ジェリクル舞踏会
「舞踏会の支度を！！」がかっこいいのー！！ ああ、趙マンカスほんとに素敵だわ！
そして、マキャの気配がするとき、すぐ横の壁の穴が赤く光りました。笑い声はなしで。怖いですね、不気味ですね、この演出好きです。すぐ横でやられると不気味さもひとしおで。
福井タガーさんの「全く何にもしないのさ」。お姿は通路から放り出した脚しか見えませんでしたが、スカした感じでなかなか素敵でした。
ところで萩原コリコはグリザベラが大嫌いのようですね。他は特に印象に残っていない（タガーが強すぎてｖ）のですが、このときのグリザベラへの当たり方はきつかった。引っ掻いていると言うより、張り倒してませんか。二回目の時は足踏みならして威嚇してたし。ディミータがまた、踊りながらも威嚇する増本さんなので、グリザベラが気の毒でした。
■グリザベラ〜メモリー
金グリザは踊りません。全く踊らず、前奏の間じっと立ちつくしていました。そして、手をゆっくりと月の光にかざして見つめ、その手を胸元で握る……おお。良いですねえ。
そしてやっぱり、ハスキーボイスが素敵ｖ いやあ、グリザベラ役はどうしてもものすごく歌の上手い人でなければならないので、これまで見たことがあるキャストは全てとても綺麗な声の方でした。なのでこの方の声は新鮮ですね。
世にも希なる美声というわけではないけど、非常に存在感のある声なのですね。「その孤独を」の一行ソロだけでも「おおっ」と思ったけど、じっくり聴くと本当にいいなあ、と。ああ、見られて良かった……
■休憩
後ろの方から、おそらくビギナーさんと思われる女性グループの話し声が聞こえました。
「あの猫かっこよかったわ。ほら、あのたてがみのある人」
………福井さん、タガーになってもやはり初心者キラーの威力は健在のようです。はっはっは。いやあ、かっこいいもんねえ。そして今回のジャンクヤードメモ。不審人物になって観察してきました。
まずはご当地もの。ありました、もみじ饅頭。メーカーはにしき堂。しかも、紙箱（２こ見かけた）、セロハンで包まれたもの、とありまして……感心していたら、まだありました。剥き出しで、一口かじってある奴が。しかも、きっちりカビていました。……芸が細かい！！ 猫さんたち、かじっちゃいけませんよ！
そしてさらに、もはやお約束の広島カープメガホン。HIROKO BUS CARD（「広島交通」らしい）１１００円。もうひとつあったアストラムカード１１００円は、子猫の写真が激プリでした。
あと気になったのは、「さやえんどう さっぱりしお味」なる駄菓子の空き袋でしょうか。「伯方の塩」使用らしいです。穴吹工務店のマグカップなんかもあったなあ……
もうひとつ、多分ガスストーブと思われるものがありました。恐ろしく古い型の。爆発しませんように。（しねえよ）
■幸福の姿
横の壁の穴からタントミールが出てきます。きゃあ。しばらく足だけ出してポーズを付けていらしたのがめちゃくちゃ麗しかったです。
が、彼女が舞台へ這っていき、ディミータと行き会って威嚇されたとき、後ろから声が聞こえました。「あぁ、喧嘩しちゃったわ」
………まあ、そうなんですけど……なんか、可愛い反応だった……
そ・し・てデュト様！！ ああああ何て素晴らしいお声なの！！ 聴きたかったわー！ 広島来て良かったよー！！（ファンモード入っております。しばらくお待ちください）
で……最後のユニゾン部分、やったらよく通る男の声が聞こえたんですが、あれはやはり、彼でしょうか……？
■劇場猫ガス〜グロウルタイガーの最期
キムガスはさすがの演技派、声はやっぱり若いんですがよろよろっぷりがお見事です。しかも、「子どもたちにも大もてさ」と歌いながら弱々しく微笑む当たり、さすがとしか。うーむ、さすがキムさん……静岡でいささか行きすぎたハジけっぷりを発揮していたタガー（註：力の限り誉めています）と、同一人物とは思えませんね。すごい。
グロウルタイガー。手下ーず観察。マンカスが二匹いるように見え………いえ、言いません。私は何も言いません。
タガー君で印象的だったのは、グロウルタイガーに近寄るとき、文句を付けるのではなくべんちゃら言いに行ってるようだったことでしょうか。明らかにそうでした。揉み手してたし。結構、面白いキャラなのかも、と思ったら、「世を憚らぬ不作法者」と歌うその声が、すっげぇ男前……！！ あはは。あはははははは。
グリドルボーンの出が真上です。見えません……しくしく。でも、アリアはすごかった。あれはグロウルタイガーがぽーっとなるのも分かる！ 実際、浮かれまくってましたし。そして、迎えに行ったタガーもなんだか浮かれていましたね。何やら満面の笑みを浮かべ、「ははははは」と笑う声が聞こえたのですが……タガーさんってば美人に会ってそんなに嬉しい？
あ、ところで変更点。「荒くれ部下ども姿を隠し」ではけていく手下ーずですが、はける方向が違っていました。マンカス・マンゴ・スキンブルはこれまでと同じ、オーブンと土管の間から出て行くのですが、タガーが反対側へ走ってテーブルの奥へ。カナリアを拾ってかじったりしていたようですが、その後ミストもそちらへ。タガーが「早く来い」という仕草をしていました。仲良し？ しかし、何故に。
ギルとタイガーの殺陣はかっこいいですね。千葉さんさすが。タイガーも、やられたときのあえぎ声まで聞こえてすごい迫力です。いやあキムさんさすが。
で、ラストの旗持って出てくる元部下４名。「マンカスが二匹……」と思ってしまった私を許してください。そうか、マンカスとタガーのメイクって似てるのか……（そういう問題では、多分ないと思う）
■スキンブルシャンクス
ああ、飯野スキンブルは指笛が上手い！ そしてホイッスルを取り出す仕草が細かい！ 勤続２０年の貫禄を漂わせる姿が素敵。さすがですわー。
ところでヤクザマンカスなのですが、どうも彼はスキンブルにちょっかいをかけよう､としていたように見えたのですが……で、彼が気付かずそのまま先へ行っちゃったもので、しかたなく他の猫を威嚇していたような。どことなく寂しげに見えたのは私の気のせいでしょうか。
タガー君はきっちりギルをけしかけていました。が、その態度がなんだか偉そうと言うか、「お前行けよ」と命令するような態度に見えたのでした。しかも非常に自然に。やはりこのタガーは兄貴なのかもしれない。ギルは実に華麗な回し蹴りを披露していました……
さらに雄猫ベッドのタガー君。ベッドにならずに横のランパスとギルの上に寝ておりました。そして、ランパスの上に寝るディミータ（すごい誤解を招きそうな表現だ）が、非常に邪険にその頭を押しのけておりました。「あんた何してんの」という感じで、ほとんど蹴り落とさんばかりの冷ややかさでございました。さすがだ、ディミ。
そして、列車組み立てに拍手。うーん、良いですね……
■マキャヴィティ
お姉さま素敵ーｖ まあ、林下ボンバルは何と申しますか、歌うとちょっとアレなのですが……しかしダンスは素晴らしいですね、ほんとに。ニューヨークのイタリアンレストラン以来ですが、相変わらずお見事の一言でございます。まあ、ボンバルリーナなんだしダンス最優先なのは文句言いませんし。
マキャファイト。ああ、マンカスの偽デュト様の気付き方、かっこいい。そして、ディミータの動きとは明らかに連携している。「飛びかかれ」という指示はしていないんですが、はっきりそのつもりだと思う。
ということは……ディミータはマンカスよりも強いのだろーか。一番危険な直接襲いかかる役を彼女がやったということは、素直に考えてそういう結論になるんだけど……
ところでもうひとつ、マンカスの動きで気になるところが。上手の壁からマキャが現れて消えた後、追いかけようとしていた彼はすぐに舞台へ戻らないのですね。舞台にマキャが現れて暴れ出してもしばらく何もせず。明らかに気付いているのですが、舞台脇までゆっくり戻ってきた後そのままじっと見てるんですよ。ちょっと俯いたりもしていたような……
何、これは何？ リーダーなら真っ先にマキャを攻撃するものではないの？ 以前の記憶では、このときのマンカスはまっすぐマキャに駆けよっていたはずなのに。
……瞬間的に私の脳内に湧いた妄想。マキャヴィティは実はこの群れに関係の深い猫で、マンカストラップとは幼なじみである。が、いろいろと辛いことがあった末にグレて犯罪の道に走ってしまい、マンカスはそのことを哀しく思っていたが、いつかは元の彼に戻ってくれることを信じていた。だが舞踏会に現れた彼が本当にもうかつての親友ではなくなってしまっているのを知り、ついに過去と訣別して彼と戦うことを決意する……
……すみません。自分で自分の首を絞めたくなるほどベッタベタです。やれやれ……
■ミスター・ミストフェリーズ
「ミストフェリーズに頼もう」かっこいい声ー！！ さすがだわ福井タガー何ていい声なの！！（待てコラ）
ところでタガーのソロの間、ランプの明かりに影が大きく映る演出ですが、それが今回何故か非常に印象的でした。これまであれだけくっきり見えたことってなかった気がする。はて……いや、これは私がいつになくタガーに注目していたからなのか？
しかしこの舞台、何が悪いのか分からないんですが、真っ暗な中にスポットライトが当たると、それが床に反射して後ろに映るんですよ。ミストのシーンはかなり長い間その状態でして……うーん、ちょっと、どうかと思うぞ。
まあそれはともかく、ミストのダンスはやはりさすがです。すごいです。登場からして拍手出てましたしね。
タガーは後ろで激しくしっぽベースをかき鳴らしておりました。マジックの手伝いにも、胸を叩いて「俺よ俺！」と自己主張。無視されて寂しそうでしたが。
で、特筆すべき（そうか？）ことがひとつ。趙マンカス、ちゃんとミストのダンス見てるじゃん！ 静岡では何か遺恨でもあるのかと思うほど全く見ようとしなかったのに……パンダちゃんにもたれかかったりしてあまり真剣な態度ではないのは同じですが、とにかくちゃんと見ているのがちょっとびっくり。どんな心境の変化があったのでしょう……
■メモリー〜天上への旅
シラバブが上手いと……嬉しいですね………。
さて、そんなことはともかく、グリザベラです。とりあえず、叫ばせてください。
すごかったよー！！ とにかくものすごかったよー！！
本当に、類い希な美声というわけではないのですが、土の香りがするような力強い声というべきか、独特の響きが実に素晴らしいです。うん、「力強い」という形容が一番ぴったり来ますね。ものすごくたくさんのものを秘めているのを感じさせる声。あー、良いなあ……
演技も結構好みでしたね。つまずいて倒れた後、下を向かずに顔を上げて光を見つめていたのが素敵でしたね！！
そして、「お願い、私に触って」の声……本気で、ぞくぞくしました。魂を直接つかんで引き寄せるような声。身が震えるほどの歌声って、あるんですね。すごい。すごいです。拳握って聴いてました。いやあ、これ聴けただけでも広島へ来た価値があると本気で思います。
■猫の宣言
あああああいい声〜！！ さすがでございますー！！
…………しかし。何か……タイヤの後ろに変なものが見えるんですが。何か……文字があったんですが……あれ、何？ 舞台裏の大道具？ 何かの装置？ 何でそんなもんが見えるの……？
ずっと気付かなかったのに、タイヤが前に出てきてるのと照明の加減か何かでやたら目に付いたのだと思うのですが、あれは本当に何だったんだろう……おかげで感動に集中できなかったんだが。
■カーテンコール
タガー握手を１列差で逃した。ちっ。まあ、あの美貌を間近で拝めたからよしとしよう……
ラインダンス。マキャがギルをしっぽではたこうとしたのですが、ギルは相手をしたくなかったようで手で「しっしっ」とやっていました。結構無礼です。
そして、出ましたスタンディング。呼び戻し２回目から前の方が立ち始め、私も立ちましたよ、ええ。最終的に、一階席はほぼ総立ちになっていたような。後ろの方まで確認はしていませんが、私の席から見える前の方は皆さん立っていましたね。
タガー締めは、後ろを向いて肩をひたすら揺すり、振り返ってライトを消す、というものでした。タガーコール、出ておりました。そのうちのひとつは間違いなく私です（叫んだんかい）。
そして、その後も拍手は収まらず、もう一度猫さんたちは出てきてくれたのでしたｖ
ああ、やっぱり猫はいいのう……しみじみと思いました。猫はいい……
とにかく兄貴なタガーとすごすぎるグリザベラとかっこいいマンカスが嬉しく楽しかったです。ああ、本当に、何度見てもいい……（本当に……何度見たんだか………）
堪能いたしました。ほぅ。
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