キャッツ　２００２年５月１０日（金）夜公演１８：３０〜
大阪ＭＢＳ劇場　二階Ｓ席

グリザベラ ジェリーロラム ＝グリドルボーン ジェニエニドッツ ランペルティーザ ディミータ ボンバルリーナ シラバブ タントミール ジェミマ ヴィクトリア カッサンドラ

：早水小夜子 ：井上智恵 ：服部良子 ：松永さち代 ：春原一恵 ：上村朋子 ：山内桜子 ：久安正子 ：大田未稀 ：望月由弥 ：大口朋子

オールドデュトロノミー バストファージョーンズ /アスパラガス＝グロールタイガー マンカストラップ ラム・タム・タガー ミストフェリーズ マンゴジェリー スキンブルシャンクス コリコパット ランパスキャット カーバケッティ ギルバート マキャヴィティー タンブルブルータス

：佐川守正 ：村俊英 ：福井晶一 ：芝清道 ：蔡暁強 ：李濤 ：岩城雄太 ：徐元博 ：辻仁 ：丹下博喜 ：萩原隆匡 ：青山祐士 ：山口博之

　最初に御注意。
　この日は、マキャヴィティ握手席突発観劇です。ですからもう、一万円ドブに捨てたつもりでマキャヴィティのみをひたすらに見つめてきました。つまり最初から最後までマキャヴィティマキャヴィティマキャヴィティマキャヴィティ…な観劇記です。ご了承の上お読み下さい。
　って、そんなこと私のこれまでの言動をご存知の方からすれば分かりきったことでございましょう。ま、そういうわけですので、普段のたまもが書く観劇記とは一味違う、莫迦な色モノをお楽しみください。
　しかし、そうは言ってもマキャヴィティって悪にしろ黄色の姿にしろ、あんまり舞台上にいないのですよねぇ。
　特に一幕。もうちょっとくらいいても良いのにと思うほどに出てません。哀しいです…。だからこそ出ているときに根性入れて見ているわけですがね！

　さて。私の頭の中はマキャヴィティで占められていますが、いきなりのキャスト変更がありました。前日の９日に見たときは四季公式サイトキャストボックス、八巻さんタガーとキムさんガスだったのですが、いきなり芝さんタガーと村さんガスに。
　で、私は当日キャストボックスを確認していなかった上、劇場でもキャスト表はマキャヴィティ欄しか見ていなかったので（そしてにやけていた）、舞台が始まってからようやく変更に気付いたという…ま、まあ、そういうこともあるさ。うん。

　えー、ともかく感想です。
　この頃平日はたいていそうみたいですが、本日もちょっと（かなり）客席が寂しい。おいおい大丈夫か、劇団四季！　でも盛り上がり具合は悪くなかったですからまあ良いかな……（本当に良いのか？）。


■オーバーチュア〜ジェリクルソング
　オーバーチュア、目チカ。ぼんやりしているとふっと横が明るく・・・見ると、おおお、お爺さまではありませんか。まあ、初っぱなからオールド・デュトロノミーに覗き込まれるなんて、今日は験が良いですなぁ。
　ジェリクルソング。席位置の関係上仕方ないのですが、マキャヴィティの登場が見えないのが悲しいところ。重低音の美声、「♪鋭い鼻　厳しい目が」にうっとりしつつ、視線はとりあえずマンカスあたりを追っておきました。
　マキャヴィティが見えるのはギルバートのブランコの補助をして、タイヤの上にやってくるあたりから。廃車のボンネットの上に飛び乗り、片膝立てて客席の方を見るポーズが格好良いなぁ、と。これは他のキャストでも思うのですがね。
　で、いきなり変更のお二方ですが。
　ガスはソロパートで「んー？　なんか声が渋いし顔が丸い（すみませんっ）……あれ、村さんだ。あれ？」と気づいたのですが、タガーはタイヤの上でメサイアを歌い始めるまで芝さんだと気づかなかったという…。
　なんでやねん。芝さんと八巻さんもかなり声違うぞー。
　タイヤの一番上でマキャと並んだその身長差を見て、「あれ？　タガーの背が高い。八巻さんはもっとちっこいぞ（すみませんってば）……って芝さんやん」と。鈍いんだよ全く。ま、要はそれだけマキャしか見ていなかった、ということですな。…わーん、すみませんー。

■猫の名前のつけ方
　マキャヴィティを見つめてうっとりなどしていましたら、シラバブちゃんがすぐ近くに。ちょっと首を傾げ気味にして覗いてくれました。可愛かったですー。山内さんバブちゃんは四つんばいで歩いていくところも良いですね。

■ジェニエニドッツナンバー
　黄マキャゴキは何故あんなにも楽しげなんだろう…。左右に揺れながらスロープを登って行く姿など、仔猫のように見える…のは私くらいでしょうが、可愛らし過ぎですマキャ。そしてでか過ぎて黄色い背中がしっかりと衣装から見えているところがまた、大変に愛らしいです。
　ゴキだろうがなんだろうがともかくマキャを見ていたのですが、でかくて分かりやすいというのは良いことですね。マンカスを突き落として実に嬉しそうな様子とか、はけていくときのタンブルとの会釈とか、楽しいです。
　福井さんマンカストラップは本当に表情豊かになったな〜と思いました。前と比べると。歌い方や歌いながらの仕草が細かく、込められたマンカストラップとしての感情をある程度感じられるようになりましたよね。前と比べると。芝さんや野中さんには程遠いですけども、これからもっと良くなっていかれることでしょう。そう期待します。（あ、別に上記お二方みたいになって欲しいとか、真似しろって意味じゃありませんよー！　役者さんによって違うのは当然ですからね。ただ、福井さんはもっと歌などが表情豊かになってくれたらもっと良いと思っているので、そういう意味です。）

■タガーナンバー
　タガーについては、このナンバーで間違いなく芝さんであると確信しました。だってあんなん芝さんだけやし。素晴らしい歌唱力、毒々しい色気、最高ですね。いきなりの変更だったせいかあまり弾けてはおられませんでしたが、有無を言わさず客の視線を引きつける存在感には脱帽でございます。
　とは言ってもやはりいつも通り楽しいコリコパットやスキンブル、マンゴジェリーも見ていましたのですが。
　徐さんコリコって、李さんマンゴ好きですね。大抵横に行って、体の下の潜ったりちょっかいかけたりしています。……体の下に潜るというのはつまり、二幕最初でのマンゴとリーナのようなことをするということです。コリコや、君半端じゃなくかわゆらしいんだから、ソレは止めなさい。マンゴは邪念などないだろうけどちょっとやばいから…（やばいのはこういうことを考えてしまう頭のほうですね。分かってますよ）。
　岩城さんスキンブルもこちゃこちゃ遊んでいて、可愛かったです。

■グリザベラナンバー
　早水さんのグリザベラの圧倒的な歌唱力と表現力は、もう凄すぎてただただ聞き惚れるのみ。この場面での短いソロでもそうなんですからメモリーなどなにをかいわんや、です。はー。
　あと、井上さんのジェリーロラムもお上手です。
　…が。えー、大田さんジェミマがちょっと……高い声が出にくいのでしょうね、随分声がこもってしまうのです。音程もかなりぐらついていて、聞いていて辛かったです。この場面のソロは重要だと思うので頑張って下さいー。

■ジョーンズさんナンバー
　マキャいないしなぁ（おいっ）。冗談です。しかし、あまり記憶がないのも事実でして。
　コリコががっついていたような。マンカスが飛んできた食べかすをすっごく嫌そうに払いのけていたような。カッサンドラも嫌そうな顔をしていたような。…その程度しか憶えていません、すみません。

■ジェリクル舞踏会
　マキャヴィティ凝視。ダンスの時にまで双眼鏡を引っ張り出したのは初めてです…。じーっとマキャヴィティを見ていました。本当にひたすらに出ている限りマキャヴィティを。そのときには幸せでしたが、今思い返すと危ない人そのまんまですな。嫌ですねぇ…

■メモリー
　早水さんグリザベラは以下略。人間の歌声で心拍数が上がることって、あるのですねぇ。

■幸福の姿
　休憩中、狭い座席でごそごそ資料をひっくり返す近所迷惑な人間になってしまった。ええと、その節はすみませんでした！
　で、二幕最初。マキャヴィティが出てくる方向をじーーっと見つめて待つ。ひたすら待つ。出てきた途端双眼鏡で覗く。その格好良さガタイの良さに惚れ惚れする。……我ながらちょっとどうかとは思いますがやっちゃったんだから仕方ないじゃないですか（逆ギレするな）。
　青山さんは本当に男前で格好良いです。柔らかい雰囲気が可愛らしい望月さんヴィクトリアとの美しいダンスも好きです。

■劇場猫ガス〜グロールタイガーの最期
　歌が始まるや否や、コリコパットが速攻でおねむだったのですが、途中起きた後、リーナに話しかけるような素振りを見せていまして。「ジェリー姉ちゃんなに喋ってるの？」という感じでしょうか？（私はジェリーロラムはコリコパットより年上だと思っております。少なくとも徐さんコリコだとそう見えますよね）　しかし無視されてちょっと哀しそうでした。上村さんボンバルリーナは真面目に歌を聴いてるのね。
　ランペはいつも通りオールド・デュトロノミーのしっぽにじゃれまくってます。松永さんランペは本ッ当に、可愛いですねー。大好きだ。佐川さんデュト様もまた、確信犯でしっぽをちょこちょこ動かし、途中から「ほら、じゃれなさい」と示してやるんですよね。大喜びでじゃれるランペ最高ですわ。
　佐川さんデュト様は他にも「シェイクスピアの芝居で・・・」に対するリアクションが、「おー。そうそう、そーいうこともあったのう」って感じで良いです。客には愛想ないですけど、猫たちにとっては良い長老で、素敵なお爺ちゃんなんだろうなぁ。好きです。
　で、マキャヴィティ。青山さんマキャは起きています。が、起きているくせにジェリーロラムの「待ってました　ガス！」にびくっとするのですねー。真面目に聴いてないんだなぁ。可愛い奴だなぁ。（すみません…）
　グロールタイガーの最期。
　センチメンタルタイガーを眺めつつ、ミストクリューとマンゴクリューが暑そうに手でぱたぱたしております。マンカスクリューも首にかけた布であおぎ、額の汗を拭いております。海の上は暑いようです。
　ミストクリューが横からマンカスクリューの袖で汗を拭き、叱られております。怯えております。可愛いです。
　タガークリューはマンゴクリューに話しかけたりしておりましたが、グリドル嬢登場に喜んでマンゴクリューミストクリュー道連れに大騒ぎです。他２名も大喜びです。マンカスクリューなど手を振っております。男とは虚しい生き物だなぁと思いました。（なんちゅうまとめ方だ）
　マキャシャム猫軍、一目で分かるのが有り難いですね。なにせでかいので。あまりにでかくて、鎧のサイズが合っていないように見えたのですが間違っているでしょうか。タイガーがグリドル嬢のしっぽを踏むシーンで、「あああああ痛い痛い痛い痛い退け退け退け！」とヴィクトリアと一緒に騒いで、一生懸命タイガーを退かす仕草をしていたのが楽しかったです。

■スキンブルナンバー
　このナンバーはマキャヴィティが最も色んな顔を見せてくれるので、根性入れて見ております。
　マキャ……なんてなんてなんて可愛いのでしょうか。その満面の笑みはどうにかならんのか！！　いや笑顔自体はどちらかというと男っぽくてとても格好良いのですが、仕草がなんとも可愛らしいのですね。でっかいくせに。ごっついくせに。
　青山マキャはコミュニケーションが好きです。タンブル、カーバ、ランパスと笑いあい、スキンブルを示して何か言っております。やくざマンカスにおびえて妙にかくかくした動作で座り込むのが可愛いです。あんたそんなでかい身体で、いくら隠れようったって、無理だろう。カーバ君がテーブルの方にすっ飛んで逃げて隠れていたのも可愛かったです。
　マキャが揺れている。理性が飛びそうなほど可愛く、それ以上に格好良いです。ため息を吐きそうになりました。心臓ばくばくいいそうでした。（本気で危ないな、私）　だって格好良いんですよー。ああいう感じの、格好良い上に迫力がある男性に弱いんですよー。あー、あの笑顔で見つめられたら落ちるよな、と。思いますよねぇ？（誰に同意を求めているのか）

■マキャヴィティナンバー
　怖いです。そして格好良いです。怖いって、格好良いにつながるのですね。惚れ惚れしてしまいました。
　青山さん悪マキャはですね、なにが怖いって、笑顔が怖いのです。もちろん、あのど迫力の咆哮や笑い声、威圧感、体の大きさも十二分に怖いのですが、私は笑顔が一番怖いと思います。
　そう、普段だったら格好良いか可愛いとしか言いようのないあの笑顔。あれが、悪マキャになると信じられないくらい怖い！
　特に後ろからすーっとせり上がってくるときの笑みは、ふと目を留めて、背筋が凍りました。ひいいい。これは犯罪王を超えていますよ。化け物以外の何者でもないよー。なんて素敵（結論は結局これかよ）。

■ミストフェリーズナンバー
　芝さんの１オクターブ奇麗に上がる「♪マジカル・ミスター・ミストフェリーズ」が大好きです。すごいですね、あんなん余裕で歌いこなせるなんて…。
　青山さんマキャは手拍子しながらお客さんの顔を満面の笑みで覗き込みまくるんだなーとか思いながらそっちばかり見てしまいました。

■メモリー
　早水さん以下略。早水さんグリザベラは最後の「明日が〜♪」を下げるので、余計に好きです。私、こっちのほうが好みなんです。山内さんシラバブちゃんも柔らかい声が奇麗に出ていて、良かったです。前々からそうでしたが、山内さんはこの頃とみに歌唱力が上がり、かつ安定してきていると思います。良いことです。やはりシラバブは上手くないと。
　今思えばこれがこの期間最後の早水さんグリザベラでしたねー。本当に素晴らしくてもうどうしようかと思いました。この時ばかりはグリザベラを見ていましたよこの私が。

■猫にご挨拶
　分かり切ったことですが一応書いておきます、ひたすらマキャヴィティを見ていました。以上。

■カーテンコール
　まずはヴィクトリアと握手。本来の彼女の握手ゾーンががらがらだったため、こちらにやって来てくれました。可愛いなぁ、望月さんヴィク。手の差し出し方が優雅でした。
　で、そして、このために取った席です。青山さんマキャと握手。大きくて暖かくて柔らかい手でした。嬉しすぎて顔が引きつってしまいました。さぞ変な顔だったでしょう。莫迦です。
　そして、私が座っていた二階Ｓ席の上手側ブロック、がらがらだったのですが、ひとり端の方にぽつんと座っているお兄さんがいたのですね。
　で、青山さんマキャ、私と握手した後、いそいそとそのお兄さんのところに行って、隣の席に座って揺れつつ拍手を………あああああ羨ましいっ！！！　後から来たカーバまで一緒になって揺れています！
　お兄さん、無茶苦茶おいしいです！
　お願いです換わって下さいと切実に思ってしまいました。最前列とか美味しい目にあったとかいう話を聞くといつも良いなー羨ましいなーと思うものですが、今回のコレほど羨ましかったことはなかったです……（きっとそのお兄さんはヴィクトリア握手ねらいだったんだろう、と後日友人にこの話をすると言われました。そうかー。でも良いよなー）

　ああ…本当にマキャマキャマキャマキャ書いてますね。
　どうもすみませんでした。
　お読みいただき有難うございました。

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