マンマ・ミーア！ ２００４年３月５日（金）夜公演１８：３０〜
電通四季劇場「海」 二階Ａ席
ドナ・シェリダン
ターニャ
サム・カーマイケル
ビル・オースティン
アリ
エディ：保坂知寿
：森以鶴美
：荒川務
：野中万寿夫
：沼上麻子
：丹下博喜ソフィ・シェリダン
ロージー
ハリー・ブライト
スカイ
リサ
ペッパー：吉沢梨絵
：青山弥生
：八巻大
：田邊真也
：五十嵐可絵
：大塚道人
＜男性アンサンブル＞
太田浩人 川口雄二 焦剛 田辺容 染矢裕
吉賀陶馬ワイス 笠嶋俊秀＜女性アンサンブル＞
宮崎しょうこ 岡野美由紀 小林英恵 小島由夏 坂本法子
福麻むつ美 向井志保
あーいいわぁマンマ・ミーア。
ほんと、問答無用で明るい気持ちになれますねー。大阪へ来い〜来い〜（汐留に向かって念を送っております）
マンマ・ミーア二回目です。しかも森ターニャに青山ロージーに野中ビルと、観たかったキャストが揃っていて大喜び。ただし、この前の週まで出ていた私の知り合いは、今回消えてしまっていました。出てたら差し入れ持っていったのに……
レッツゴー。
■オーヴァーチュア〜プロローグ
開演の挨拶が笑えますね。うーん、最初から楽しい。
幕がとても綺麗なブルーに波を連想させる模様で素敵なのですが、客席が暗くなるにつれてさらにライトが揺れて綺麗でした。いかにもギリシアの海……絶対人魚とかいそう。ん？ ギリシアの方に人魚の話ってあったっけ？ セイレーンとかか？（あれは本来は鳥だ……て言うか喰われるし）……いや、いいですねそんなことは。
生シンセの音響がうらやましい。いいなあ東京は。
ソフィ。可愛いですねー。ちょっと最初の辺り歌が不安定でしたが。
しかし、可愛いだけでなく相当とんでもない行動力があるのも間違いない娘。
ドナの日記に三人の男についてどのくらい詳しく書いてあったかは不明だけど、おそらく細かい住所なんかまでは書いてないでしょう。それとも書いてあったのか？
しかし、もしそうだったとしても２１年経っているわけだから、変わっている可能性の方がおそらく高いはず（みんな生活環境も激しく変わってるし）。よくぞ現在の住所まで探し当てたなあ。前回も書いたけどしみじみすごいです。
しかし、歌が終わった後聞こえてくる「ソフィ………ソフィ………」という呼び声は、結構不気味だと思うのですが違います？
■ハニー、ハニー
若い娘ってやつは……。元気良すぎるお嬢さん方が素敵です。ソフィも可愛い顔してめちゃくちゃテンション高いし、なんだかんだいって間違いなく母親そっくりでしょう。２０年前のドナは今のソフィと瓜二つだったに違いないと思うんですが……いい親子だ。
そして、ドナの日記。「普通は母親が娘の日記を盗み読みするのよ」……ごもっとも。というか、かなり恥ずかしい内容だと思うんですが……日記なんてこんなモンですかね。「点・点・点」に大笑いです。ところで、「昔はそう書いたのよ」って……そうなんですか？
しかし、７月１２日・８月４日・８月１５日（だったっけ？）と、本当に一月ちょっとの間に３人。しかもパターン全部一緒。お母さん………
最初のサムとの別れはまあ事情がはっきりしてるけど、真ん中のハリーはどうしたんでしょう。何があって分かれて、十日ほど後に他の男と島へ行く（いい表現だ）ことになったんでしょう？ 教えてドナさん。
■マネー、マネー、マネー
おばさまトリオは皆様本当に素敵。いいなあこんな友達。何でも言い合えて。「随分整形したものねえ」……そこまで言わんでも良いような気もするけど。しかし、ノリが娘世代と全く同じですか。
整形が事実かどうかは知りませんが、ターニャさん脚なっが。まあ森さんは『コーラス・ライン』のシーラ役で観てその美貌とナイスバディに感動したから知ってはおりましたが、すごいっすねー。ターニャはこういう役なのでしょうが、前回観た前田さんと言い……眼福じゃ。（どこのオヤジだ自分）
そして歌。全く関心ないように編み物したりゲーム（チェスですか？）したりしながら、歌うときだけくるっと振り向くお客（ですよね）の皆さんが素敵。ちょっと怖いが。
さらに、わらわらと入ってきて歌いながら大道具を移動していく役者の皆さん。お見事……
■サンキュー・フォー・ザ・ミュージック
おじさまトリオ登場。この方々も素敵ですね。
で……とてもとても観てみたかった野中ビル。かっこよかったですよ、ええ。何て言うかそのまんま「荒野を駆け回る野生児」。ヒゲ似合いすぎ。
この三人はそれぞれにいい男でかっこいいのに、それぞれに何だか情けないところが実に良いです。
ところで。独身のビルや離婚したサムはともかく、現在ちゃんとパートナーがいるハリーはこんなところへ来ちゃって良かったのでしょうか？
愛する連れ合い（ことあるごとに言ってる……よほどラブラブと見た）に、「昔の恋人の娘の結婚式に招待された」なんて言って納得してもらえたのでしょうか？ 「衝動的になった」とか言ってましたが、家庭内がもめないことを祈ります。
そしてソフィ。彼女もホテルを手伝っているわけですよね。で、どうやら接客もやっているようなのですが、男たちに対する「May I help you?」の発音がものすっごく下手だった……と言うかカタカナ発音だったのは演出なのでしょーか。
■マンマ・ミーア
ドナの立場としては、まあびっくりするしかない展開なのでしょうが、しかしやっぱり何だか気になる。予約入れてあったんなら名前は来ているはずなのに、何故ドナはこのときまでそれを知らなかったんだ？ やっぱり予約の管理は誰か他の人に任せてただけなのかな……全部自分で見たがるタイプに思えるんだけどな。
歌は文句なしですｖ あー、好きだ。
……しかし、壁の上から顔だけ出して歌うバックコーラスが、かなり素で怖いのですが。あれはどうにかならんものなのでしょうか？ それとも、あれは既にネタ？
■チキチータ
ドナさん……落ち込み方まで明るい方ですね。ベッドごろごろ転がって毛布にくるまる様子に笑いが出ておりました。面白いお方……
この曲、いいですね。長い年月を経て、お互いいろいろなものを乗り越えて、その上で今も続く友情。曲そのものはそういう曲じゃないけど、このシーンから感じられる三人の背景はとても素敵です。若いもんには味わえない大人の空気が。こういう励まし方が出来るって良いなあ。
だがしかし、大人は言うことが身も蓋もなくてなんて言うかアレですね。「一発屋にあの子を取られてたまるもんですか！」お母さん……
三人とも歌がお上手で言うことなしです。そして、森さんのターニャは、長身・ナイスバディの迫力美人でありながら声が結構可愛く（前田ターニャはただひたすらにかっこよかった……）、そのギャップもなかなか良かったです。というか、中年トリオはそれぞれに素敵すぎだ！！ 「あなたは三回もお手柄だったわね」……素敵だ。
■ダンシング・クイーン
ドナさん……立ち直り早すぎ。あれだけ若かりし頃の自分のはっちゃけぶりに落ち込んでいたのが、いきなり爽やかに立ち直ってストール巻いて歌っちゃいますか。
明るいおばさま方が好きです。年はこんなふうに取りたいものですねー。……いや、ちょっと違うか？
■愛の全てを
盛り上がる若い恋人たち。しかし、よく見ていると明らかにリードしているのはソフィの方。
……多分このふたり、先に好きになって接近したのはソフィの方ではないかと思うのですが。そして今現在より惚れているのはスカイの方と見た（笑）。プロポーズはどっちだろ、勢いでスカイがというのもありそうだけど、ソフィが押し切ったりもしてそうだなー。
だがしかし、いくら愛が盛り上がっているからといって、戸外でみだりに男を押し倒すものではありませんよお嬢さん。そういうことはおうちの中で（黙れ）
そして……足ヒレ付けて愉快な踊りを踊りつつ出てくるお友達が何とも言えず愉快です。
「トロイのヘレンの首飾り」はどう考えても縁起悪すぎですが。誰が考えたんだそれ。国滅びるぞ。せめて「ハルモニアの首飾り」に……って、それさらに呪われてる！！（趣味に走らないように）
さらに、友人たちに乗せられたあげく同じように足ヒレ付けて踊っているスカイが何とも……こいつ、絶対流されるタイプだ。ははは。
■スーパー・トゥルーパー
前振りの台詞が楽しすぎるおばさまロックスタートリオ。この人たちってやっぱり若い頃からノリが変わってないんでしょうね……
若い娘たちがちゃんと楽しんでいるのが本当に良いですね。ちゃんと愛されているのですね。
というか、現在ホテルの女主人としてバリバリ働いているドナがいきなりあんなファンキーな（笑）衣装を着けて出てきたら普通みんなびっくりすると思うのですが、あの反応は何でしょうね。実は有名なのでしょうか、彼女の過去。ところでロージーはこの時間までに衣装の寸法ちゃんと直したのですね。
そして、ドナ。スタイル良すぎ。脚細いですねえ！！ それで二十歳の子持ちは詐欺だと思うぞ！！ 現役時代と体型変わってないんじゃ？！
私、これのロンドン盤のＣＤ持ってるのですが（日本盤早く出ないかなー）、こちらのドナさんはいかにもパワフルなおばちゃんという感じの方です（ドナ＆ダイナモスの身長差はどうやら決まってるみたいだけど）。
保坂さんは非常に細身の方なのでかなりイメージが違うのですが……見た目にもきっちり美しくてかっこいいドナで嬉しいｖ ……と、結局ファンモードの語りになって終わる。
■ギミ！ ギミ！ ギミ！
若い娘たちに引きずり回されいじり倒される中年男性トリオが何とも可愛くてナイス。
この三人、前にも書きましたが何だか妙に情けないのがいいのですが、何が情けないってみんな恋愛関係に情けないのですね！ サムは言うまでもなく、愛する「連れ合い」にひたすら弱いらしいハリーも、要するに純情で恋愛が苦手であるらしいビルも。
若いお嬢さん方のダンスも相当際どいですが……あれは良いのかしら。
とりあえず、ビルの変なダンスが私は大好きです。野中さん……ッ！！（笑）
■私は知りたい
ビルは実はドナとふたりだけで話したりするシーンがないのですが……彼の大叔母様という方は、どうしてドナに遺産を残してくれたりしたのでしょうか。と言うか、何故そういう人が彼女たちと深い付き合いをしていたのでしょうか。ひょっとしてドナとビルは親戚？ 意外な人間関係が。
そして、ソフィにとにかく「まずドナと話す」と言い張ろうとするビル。……怖いんでしょうかね、やっぱり。
■ヴレヴ
再び若い娘さんたちのおもちゃ状態になるおじさまズ。可愛い。
ところで、着替えてきたらしいおばさまトリオの服、またものすごいんですけど。特にドナ！ スタイルよすぎるって、本気でいくつですかあなたは？！ さりげなくくっついていたターニャとペッパーも見えました。
そして、全員が「自分がソフィの父親だ」と言い出す三人。三人とも前向きで結構なことです。しかし大丈夫なのでしょうか。ハリーは連れ合いを説得できるのでしょうか。
サムは……「ドナなんて怖くないさ。……そんなには！」って、要するに怯えまくってると思うのですが。まあどう考えても力関係はドナが上ですからね（精神的にも、おそらく物理的にも）。
かつての喧嘩別れも「ひどいわ、私はあなたの何だったの？」なんてしおらしげな（？）ものではなく、間違いなく「ふざけんなこの最低男死にたくなかったら二度とそのツラ見せんじゃねえ！！」だろうし……健闘を祈る。
■ソフィの悪夢
音声があちこちから聞こえてきてなかなか不気味。まあスピーカーなわけですが、確かに悪夢っぽい演出ですね。
そして、あの蛍光ピンクと蛍光イエローの手袋集団は、「ぽい」ではない悪夢そのものだと思います。何なんだ一体。ウェディングドレスはもういい……
黒い舞台衣装で男三人侍らせてるドナがやたら色っぽいです。うーむ、あれなら三人と言わず十人二十人（待て）。男どももさぞかし骨抜きにされていることでしょう。
ところで前回も書きましたが、ここで出てくる父親候補三人のタキシード姿は何故に揃いも揃ってああまで似合っていないのでしょうか。他で見せる衣装がカジュアルなものばかりだからか？ 日本人だからか？（禁句禁句禁句！！） しかしそれにしてもちっと哀しくないか、その歳で。
■ワン・オブ・アス
ドナに対して「私は自分の子どもが父親が誰だか分からないなんてことにはしたくない」というようなことを（正確な台詞は忘れた）言うソフィですが……それは、未婚の母であることとは直接関係ないと思います。心当たりのある男が三人もいるのとは問題が別でしょう。
しかし、マリッジ・ブルー（なのか？）に陥った娘に対して言う台詞が「まだ間に合うわよ」というのは如何なものですかお母様。つか当日の朝に本当に間に合うのか？
歌は文句なしに美しいんですけどね。
■S.O.S.
いきなり「スカイはソフィに相応しい男なのか」などと、微妙に間違った父親気分になってるサムが可愛いです。しかしドナの返事は「あなたには全く関係ないことよ」。
ここ、英語では"That is absolutely none of your bussiness."と言ってまして、昔憶えた熟語表現そのままなので懐かしくなりましたね。none of one's bussiness＝〜〜（人）には関係ない。懐かしい〜。英語忘れてもう何年経つやら。ふ。
ちなみに、結構キツい言い方じゃなかったですか、これ？ それこそ、「あんたには関係ないわ！」的ニュアンスだったと思うですよ。やっぱり負けてるんだ、サム……
どうやら２１年前からずっとお互い未練ありまくりながらすれ違い続けているらしいおふたりさん。ま……言葉にしなければ伝わらないものもあるということでしょうか。辛いね、世の中は。
■お母さんは知っているの
ターニャ様！！ と思わず様付けで呼びたくなるターニャが何より素晴らしいです。父親に三回結婚費用出させただけで大したもんですって。
完全にのぼせ上がっているペッパーが可愛いったら。彼は恐らくソフィと同年代、二十歳前後ですよね？ それを片手の上で転がすがごときおばさまパワー、畏るべし。
しかし、「オイディプス」は本当にシャレにならないから落ち着いてね。オイディプスとイオカステは実の母子だからこその悲劇ですよー。ちなみにあの話、突き詰めると要するにライオスが悪いんですよね？（どうでもいいってば）
しかし「遊んでやってもまあいいけど、後が心配だわ」ってほんとかっこよすぎ。最終的にはペッパーのみならず周囲の男３人ほども完全に陥落させて颯爽と去って行かれました。倒れてたぞ、男ども。
ちなみにこの曲、本来のABBAのバージョンでは男性が歌うのだそうですね。つまり、「坊やちゃん」ではなくて「お嬢ちゃん」と言ってるわけ……で……確かにＣＤ聴いても（買ったし）"But girl,you're only a child"と言っていますね。
……性別が逆転しただけで一気に犯罪度が上がったような気がするのは何故なのでしょう。不思議だ。いや、どうでも良いんですが。
■離婚
「父親かもしれない人を結婚式に招待しちゃったの」と告白されて怒るスカイは、ソフィの父親のことをどう聞かされていたのでしょうか。うーん、エスコート云々はともかく知りたいと思う気持ちは全然おかしくないと思うけどな。そういうことはちゃんと分かり合えなかったものか若人たちよ。
そして、若いふたりの間に割って入るまでは良いとして、いきなり「別れろ」方面に話を持っていくサム。明らかに間違っているぞ君は。
いろいろあって辛かったのは分からないではありませんが、これから……というか今日結婚する人間に向かって失敗した結婚話を語る奴があるかっ。「別れるのは辛いけれど決めよう」って、アンタが決めるなっ！！ て言うかあんたのそれは百パーセント自業自得だ！！
サムの別れた妻ってどんな人だったんでしょうか。
元々婚約者だったのがいきなり「他に好きな人が出来た」とか言い出されて、しかも「その相手に振られた」と言ってきやがったわけですよね。そういう相手とそもそも結婚しますか。私なら力一杯バカにしてこちらから捨てますが。
しかもこの男、結局結婚してからもドナのことを忘れてなかったんですよね、子どもふたり作っといて。おいおいこういう書き方するとかなり最低な男だなサム。
「君のことはよく分かってる、僕のことも君ほど知る人はない」という歌詞（そうだよな、現好きな人であるドナとは２１年間すれ違い続けてんだもんな）からして、お互い小さい頃から知っている幼馴染みか何かだったのかななどと考えてしまった次第でした。
■ふたりの最後の夏
いつまでもすれ違い続けているサムとは違い、ハリーとドナの過去の恋はお互いきれいな想い出として完全に昇華されている模様。
ピクニックごっこなんかしながら「楽しかったね」と語り合える、これもなかなか素敵な関係ですね。このふたりはハリーの飄々とした味のおかげかこの歳で「茶飲み友達」的枯れた雰囲気があって良いです。
しかし、今は何だかマイペースな感じになっているハリー（でも連れ合いにはらぶらぶ）ですが、ドナの言によると昔は「王子」だったそうな。昔は正統派にかっこよかったのでしょうか。何だか想像付かないのですが。
……あ、誤解のないように私は正統派王子様系の男よりハリーのようなタイプの方が好みです、はい。
ところでハリーはドナにいくら渡したのでしょうか。結婚式の費用にもピンキリありますからね。良いなあお金持ち。（何だこの結論）
■手をすり抜けて
ここでソフィの出した結論が私は大好きです。結局ママにエスコートしてもらうんだ、うん、それが一番相応しいよ。
ソフィの父親探しには悲愴感が全然なく、それはつまりドナのおかげなわけですから。ドナがちゃんと育ててくれたからこそ、ソフィはあれほどあっけらかんと父親候補に手紙なんか出せたわけですから。親というのは必要とか不要とかそういう風にいう存在じゃないんだなあと思いましたね。立派なお母さんだ、ドナは。
何より、娘にまっすぐ「誇りに思ってるわ」と言われる母親ですよ。素晴らしいですよ。幸せは決してドナの手をすり抜けることなんてないと思います。娘が幼い頃とその形は変わっても、決して変わらないものが手の中にちゃんとありますって。いいなあ……
■勝者が全てを
歌がもう素晴らしくて何も言うことないです……ああ、すごいなあ。
実はこの曲、曲そのものをかなり好きなのですよ。内容は何だか振られたやけくその居直りみたいですが（なんちゅう表現だ）。でも、ものすごく綺麗な曲ですよね……うっとり。
■テイク・ア・チャンス・オン・ミー
青山さんのロージーは、小柄で可愛らしい中にピンと一本筋が通った感じが凛々しくて素敵です。この人は独身でバリバリキャリアウーマンな訳ですよね。職場（編集者らしいが）ではきっと、男の部下なんかもバシバシ切り回してると見た。
対するビルはなりはでっかいけど結構気弱な性格のようなので……面白いわ。「じゃあ、私の料理の仕方も知ってるわね？」に一拍遅れて「……えっ？！」と聞き返した辺りから見ても、すごく純情で可愛い男なのではないかと。ははは。（笑うなよ）
ひたすら積極的に押しまくられ、逃げようとしながらも結局押し切られるビル。
一見がっしりしていかにも「強い男」的なビルと、小柄で可愛いタイプのロージー、その見た目と力関係が完全に逆な辺りが、私のツボにはまるカップルです。というか、結婚式場で何をやっとるか君たちは。
■アイ・ドゥ、アイ・ドゥ
この状況になっていきなりとんでもないことを言い出すソフィ……。でも、この結論の出し方は本当にいいと思います。強い娘だなあソフィ。さすがはドナの娘だなソフィ。
で。この状況になっていきなり……というかようやく開き直れたのか、唐突にプロポーズに走るサム。
良いんですがね。しかし、「勝者が全てを」のシーンで追い出された後、ここに至るまでの間に彼に一体どんな心境の変化があったのか？ ちょっと謎。まあ、ハッピーエンドだからその辺は良いんですが。
ソフィの「何百人と寝てても大好きよ！」という台詞に、あの三人以外に立った男。私が気付いただけでふたりいましたね。しかも、隣の女の子にとっちめられている奴がいましたが……ドナ………（笑）
そしてラストのダンスでは、ターニャとペッパーがきっちり踊っていました。ロージーとビルはもう出来上がったようですが、このふたりは結局どうなるのでしょう？ やっぱりペッパーが後十年ほど修行して再チャレンジかなあ？
■夢があるから
このシーンは本当に綺麗ですね！！ バックに浮かび上がる大きな満月、そして永遠に続いていくかのような未来への道。若いふたりの進む先には、どんな形であってもきちんと幸せが待っていることでしょう。
何だかとっても満たされた気分になれるラストです。あー、いいなあ。
■カーテンコール
さりげなく劇中では歌われない「ウォータールー」が歌われているのは何故。
まあそれはともかく、往年の舞台衣装（カラーバージョン）を披露するおばさまトリオがとても素敵。しかし、おなじくファンキーな（笑）衣装を着ながら、なんだっておじさまトリオはああまで似合わないんだッ？！（笑）どう見ても笑い事だぞ？！
……当たり前のように前の方でお立ちになる観客の方が大勢おいででしたので、私も立ちましたよ、ええ。盛り上がりましたが、手が痛かったです。
ああ、面白かった！！
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