アイーダ　２００４年８月１０日（火）夜公演１８：３０〜
大阪ＭＢＳ劇場　二階Ｃ席

アイーダ ラダメス ゾーザー ファラオ

：濱田めぐみ ：福井晶一 ：飯野　おさみ ：岩下　浩

アムネリス メレブ アモナスロ ネヘブカ

：佐渡寧子 ：中嶋徹 ：石原義文 ：今井美範

＜男性アンサンブル＞ 辻仁　　山口博之　　敖強　　広瀬幹夫　　竹原大祥 宮川愛一郎　　影山徹　　川東優希

＜女性アンサンブル＞ 岡山梨都子　　西村麗子　　市川友貴　　遠藤瑠美子 田邊杏奈　　松野笑

　何だかお久しぶりな福井ラダメス＆佐渡アムネリス。そして中嶋メレブ。
　キャスト感想でいきますが、ひとついいたいことが。
　あの、「お洒落は私の切り札」のファッションショーで出てくる奇天烈なドレス、ひとつ変わっていましたね。あれ、いつから変わったんですか？！
　グレーというか銀色の、スカートがピラミッド型になっているドレスが、オレンジ色の何やらびらびらしたドレスに変更されていました。
　しかも帽子（……と呼んで良いのか？）が、何、あれ？　鳥の巣？　横幅１メートル近くありそうな、もじゃもじゃした謎の物体でした。オレンジ色の。おまけに完全に顔に被さっていまして……以前の立方体もそうですが、前見えるのかしら。余計なお世話ですが。

　とりあえずゴー。　

■アイーダ：濱田めぐみ
　いやーもう本当に素敵ですねー！！　綺麗で凛々しくてかっこよくて、なおかつ恋する女性の純情がどんどん豊かに表現されるようになって、実に素晴らしいですわ。
　というわけであまり書くことがないのですが、なんだか初期の頃に比べて「王女」と「恋する女」の間での葛藤が強くなっておられますね。以前はどんなに悩んでも「最終的には国を選ぶ」ことが決まっているような印象を受けましたが、どんどん迷いが大きくなってきている模様。言い方を変えると、本当にラダメスのことを好きそうです。素敵です。
　「あの男結婚するの？」の辺りから彼のことを意識していたように思えるのですねー。まあ、これはラダメスがとってもいい奴っぽい福井ラダメスだからかもしれませんが。

■アムネリス：佐渡寧子
　お久しぶりでございます。相変わらず実にお美しい。歌はやっぱり一幕のロック調の部分が辛そうでしたが、二幕では文句なし。綺麗なお声ですねえ……。
　なんだか「わがままお姫様」の印象が強くなったような気がします。台詞の声が妙にキンキンして聞こえたせいでしょうか。非常に可愛かったですが。
　と言うか、ものすごく素直な女の子でした。何不自由なく幸せに育てられた可愛いお姫様。ラストに向かってイシス女神の娘として凛とした風格を身に付けていくその成長の過程が、もっとよく見えたらもっと素敵だったわ……とわがままを言って終わる。

■ラダメス：福井晶一
　あああああ……真面目な方……（笑）
　相変わらず実に、実にいい人っぽい、あくまでも真面目、常に真剣、初登場時ですら「嫌な奴」と感じさせない優等生的将軍様。何故だ、笑いがこみ上げてきたのは……（失敬）
　でもねえ、本当にいい人なんですよ。「邪魔になるだけだからな」も「危ない生き方が好きなんだな！」も、すっごくマジに言ってるんですよ。何なんでしょうねえ本当に。「名前は？」と訊いた時点で、完全に惚れてるしな。
　そして、やっぱり色気は全然ありませんでした。何なんでしょうね、あれ……ラブシーンでアイーダと抱き合って、彼女の体を撫でる手の動きが実に淡泊で。本当に撫でてないよ触ってるだけだよ。阿久津ラダメスなら、ここでそれこそ絡みつくよーな動きを見せてくださるところなんですがねえ？　まあ、それも味ですけど。

■ゾーザー：飯野おさみ
　……叫ぶのは自粛。
　しかしまあ、今更何を言うまでもない素晴らしき宰相様でいらっしゃいましたわ。
　なので歌も演技も敢えて書くほどのことはないのですが……カーテンコール。アムネリス様とやたら嬉しそうに腕組んで去って行かれたのは、一体……？！（笑）
　……本当にさ、馬鹿息子なんかとっとと見捨てて自分でアムネリスと結婚しちゃえば良かったのよ。ねえ？（ねえじゃないって）

■メレブ：中嶋徹
　うーむ。素晴らしいですね。やはりさすがに「少年」は無理があるのですが、それを補ってあまりある芸の細かさが。
　何がすごいって、「私は知っている」のシーン。
　アイーダに「黙りなさい、それを言っては駄目」と言われて、この人はきっぱりと首を横に振りました。
　うわあ、強い……て言うか、いい度胸だよ君！　王女様のお言葉に真っ向から堂々と逆らったよこの人は！　この根性、絶対大物です。ラダメスより大物だよ、アイーダもこっちにしておけば……って、この手の発言はいい加減にやめなさい。

　以上、お読みいただき有り難うございました。


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